四位 無観客ラストデー「覚悟していた」 引退式順延打診も29日にこだわり

[ 2020年2月28日 05:30 ]

笑顔を見せる四位洋文騎手
Photo By 提供写真

 3月1日付で調教師へと転身する四位洋文(47)のラストデーは無観客競馬となってしまった。「そうなるかも…と覚悟はしていた。このご時世だし、仕方ない。無観客での競馬と引退式はある意味では貴重な経験」と苦笑いを浮かべた。引退式の順延も提示されたが「自分の中で区切りは29日の土曜」と幕を閉じる日にこだわった。阪神最終レース終了後に騎手など関係者のみで引退式を行う。

 30年間に及んだ騎手人生。ウオッカ、ディープスカイでのダービー連覇(07、08年)など後世に語り継がれる名手だった。「子供の頃からの夢だった騎手になって、30年間も続けることができるなんて幸せなこと。悔いはない。馬と人の出会いに恵まれた。これは努力して手に入るものではない」

 先週、京都でこんなことを思ったという。「レース後、馬上からコースに“ありがとう”と感謝したよ。もう二度と京都で乗ることはないから、そんな気持ちになった」。四位こん身のラストデーはテレビなどで見るしかないが、史上初の一日を強く記憶に刻みたい。

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