【豪・バララットC】デヴィアス“笑わない男”に笑顔もたらせ

[ 2019年11月15日 05:30 ]

 【競馬人生劇場・平松さとし】メールドグラースのコーフィールドC(G1)制覇やリスグラシューのコックスプレート(G1)優勝で盛り上がったオーストラリアのスプリングカーニバル。日本からは計4頭が遠征したが、前述のノーザンファーム組とは別の独自の路線をいくのがスズカデヴィアス(牡8=橋田)だ。

 今回のノーザンファーム組だけでなく、過去にメルボルンに遠征した日本馬は全て検疫厩舎のある競馬場での調教を課してきたが、スズカデヴィアスはそこを出て、坂路調教が可能なバララット競馬場へ移動した。検疫厩舎を出たことで帰国後の着地検疫が長くなるが、それよりも現地で坂路調教ができる環境を選択したのだ。

 しかし、検疫厩舎から臨んだ現地初戦のコーフィールドS(10月12日)は8着。バララットから挑んだ2戦目のマッキノンS(9日)は7着と大きく前進することはできなかった。

 9月24日に現地入り後、2カ月弱、ずっとこの馬に付き添っている児玉武大持ち乗り調教助手(45)は「馬の状態は良くなっていたと思うのですが…」と言って唇をかんだ。

 競馬コラボレーターの細江純子さんのご主人ということもあり私は結婚披露宴にも呼んでいただいた。その宴(うたげ)であいさつをした武豊騎手は彼の担当馬だったアドマイヤベガでダービーを制した時の逸話として「児玉君が思ったほど、うれしそうではなく見えた」と言い、場内を笑わせた。しかし本人はかぶりを振って言う。

 「そんなことはありません。ダービー勝ちですからね。凄くうれしかったです」

 さらにレース後にもうれしいことがあったと述懐する。「そのまま放牧でノーザンファームへ連れて行ったところ、牧場に着くなりスタッフが拍手で出迎えてくれたんです!」

 スズカデヴィアスは、さらに現地に残り、23日に行われるバララットC(準重賞、芝2000メートル)への出走を予定している。前走のマッキノンS(G1)でも見せ場があったことを思えば好勝負しておかしくない。帰国時に拍手で迎えられる結果が待っていることを願いたい。(フリーライター)

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