【スプリンターズS】コウセイ雨降ってV固まる 道悪巧者3度目挑戦

[ 2019年9月27日 05:30 ]

砂浴びするセイウンコウセイ(撮影・郡司 修)
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 雨を味方につける。「第53回スプリンターズS」(29日、中山)のレース当日の空模様は微妙な情勢。雨が降って馬場が渋ると急浮上するのが、言わずと知れた“道悪巧者”セイウンコウセイだ。秋のスプリント王座へ3度目の挑戦。戦前の評価では若い4歳世代が中心勢力を形成しているが、古豪が虎視眈々(たんたん)と逆転を狙っている。

 持ち前のパワーは衰えていない。欧州スプリンターのような重厚なボディーは健在。上原師は「まだまだ元気だし、状態は去年(12着)よりいい感じ」と体調に太鼓判を押す。何より若い世代とは経験値が違う。デビューからすでに29戦し、道悪(良馬場以外)も芝ダート合わせて9度走った。その通算成績は、朝から降り続いた雨の中で行われた17年高松宮記念(馬場はやや重)勝ちを含む【3・1・1・4】。師は「この馬に関しては道悪は心配していない」と雨を歓迎する。他のライバルが苦にするような荒れ馬場になれば、2年前の再現も十分に考えられる。

 90年のG1昇格以降、スプリンターズSが雨中の戦いとなったのは過去5回。うち4戦で3連単が10万超え、テイクオーバーターゲットが勝った06年は263万馬券が飛び出した。「厩舎としては過去2年と違う結果を出せるように願って調整している。中山も何度か経験してきたし、今回は最後の急坂に戸惑うこともないと思う」。過去2年の敗戦で侮ることなかれ。三度目の正直を誓う古豪が波乱の立役者となる。
 

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2019年9月27日のニュース