【凱旋門賞1週前追い】フィエール&ブラスト、攻めの併せ馬 パワフルな伸び披露

[ 2019年9月27日 05:30 ]

併せて1週前追い切りを行ったフィエールマン(左)とブラストワンピース
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 日本競馬界の悲願へ、勝負の猛稽古だ!仏G1「凱旋門賞」(10月6日、パリロンシャン)に臨むフィエールマン(牡4=手塚)とブラストワンピース(牡4=大竹)が現地時間25日、滞在している英国ニューマーケット調教場で1週前追い切りを行った。併せ馬で共にラスト2Fを強めに追われ、2頭とも迫力満点の動きを披露して併入。大一番に向け、ハード調教でこん身の仕上げが施されている。

競馬発祥の地である英国の広大な調教場で、日本が誇る2頭のG1ホースが存在感を見せつけた。フィエールマンには現地の若手有望騎手であるD・イーガンが、ブラストワンピースにはノーザンファームの柴田洋行氏が騎乗。ニューマーケット調教場のロングヒル(坂路コース)で、ブラストが先行してスタート。5Fから1F15秒ラップを刻み、ラスト2F地点でフィエールマンが内から馬体を併せる。最後は2頭とも強めに追われ、共にパワフルな伸びを見せて併入した。

 フィエールマン担当の名畑助手は「1週前でしっかりと負荷をかけたかったので、ロジャー・ヴェリアン厩舎の協力でD・イーガン騎手に依頼し、しっかり追ってもらった。騎手の感触も良く、このままトラブルなく競馬を迎えられたら」と順調さをアピール。ブラスト担当の岩藤助手も「フィエールマンと一緒にいると落ち着くようで、2頭で来られたことは良かった。美浦にいる時と同じケアをしながらここまでやれている」と同様のジャッジだ。

 両馬は12日に英国入り。凱旋門賞に挑戦する日本馬としては初めてニューマーケットでの調整を選択したのは、坂路コースなど日本と同様の施設で調教できるためだ。2頭とも連日中身の濃い稽古を積まれ、併せ馬はこの日が4本目。映像で逐一動きを確認しているフィエールマンの手塚師は「首が上を向くフォームになってきた。現地仕様なのかも」と変化を強調。ブラストの大竹師は「背腰の疲れが体調のバロメーター。厳しい調整で負荷をかけているが、コントロールできている」と力を込める。

 30日には両指揮官とも英国入り。レース当日まで、細心の注意を払いつつも“攻めの調教”を貫く構えだ。「(2頭を生産した)ノーザンファームには蓄積されたデータがあり、これくらいやらないとダメということ。究極の仕上げになると思う」と手塚師。決戦は9日後。徐々に緊張感が高まってきた。

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2019年9月27日のニュース