【天皇賞・春】フィエール万全 ルメール8大競走完全制覇いける

[ 2019年4月25日 05:30 ]

ゴルトマイスター(奥)との併せ馬で追い切るフィエールマン(撮影・郡司 修)
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 平成最後のG1となる「第159回天皇賞・春」(28日、京都)で主役を張るのはクリストフ・ルメール(39)騎乗のフィエールマンだ。24日、美浦トレセンで行われた追い切りでは主戦を背に素軽い動きを披露。8大競走完全制覇が懸かるルメールは、メンバー唯一のG1馬の出来に納得の表情を浮かべた。平成ラストの盾獲りへ、態勢は万全。同レースの枠順は25日に確定する。 天皇賞・春

 フィエールマンの追い切り後、すっかり日本になじんだフランス人は自らこう切り出した。「日本で天皇賞は特別なレース。平成最後だからジョッキーはみんな勝ちたいと思っている」。この日、求められたサインには片仮名で「ルメール」と記した。15年にJRAの通年免許を得たフランスの名手。今年の盾の重みはすっかり理解している。

 最終リハはWコースでの併せ馬。ゴルトマイスター(3歳500万)を5馬身ほど前に置いてスタートする。気負う様子もなく、ゆったりと追いかけて直線へ。馬なりで鋭く加速すると、内から馬体を併せたところでゴールした。

 騎乗したルメールは「ずっと加速していた。最後は凄くいい脚で頑張ってくれたし、彼のコンディションはちょうどいい」。管理する手塚師は「思った以上に時計が出ているし、(熱発のあった)前走(AJC杯2着)より過程は全然いい」と胸を張った。

 「才能があれば、経験はいらない」。昨年菊花賞を史上最少キャリア(4戦目)で制したフィエールマン。当時、ルメールはその輝く才能を絶賛したが、今回はさらなる手応えを感じている。「馬がパワーアップしている。菊花賞も最後まで全然止まっていない。4歳で3200メートル。いけると思う」。通算6戦目での天皇賞・春参戦。勝てばこれまでの9戦目(47年オーライト)を大幅に更新するキャリア最少Vとなる。

 ルメールには史上3人目の8大競走完全制覇が懸かる。保田隆芳、武豊に次ぎ、外国人騎手としてはもちろん初の快挙となる。現在、桜花賞(グランアレグリア)→皐月賞(サートゥルナーリア)とG1・2連勝中。「(騎手として)一番大切なのは大きいレースを勝つこと。自信を持って乗りたい」と決意を口にする。平成との別れを惜しむようなロングラン。惜別のゴールは、このコンビが先頭で駆け抜ける。

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