【天皇賞・春】クロワデュノール 2センチ差V!ダービー馬が底力でしのいでG1・4勝目

[ 2026年5月4日 05:30 ]

<京都11R 天皇賞・春> 接戦を制したクロワデュノール(奥) (撮影・中村 与志隆)
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 伝統の長距離G1「第173回天皇賞・春」が3日、京都競馬場で行われ、1番人気クロワデュノールが2センチ差の大接戦を制し、G14勝目を飾った。北村友一(39)と斉藤崇史師(43)のタッグは当レース初V。ダービー馬の勝利は07年メイショウサムソン以来、19年ぶり9頭目となった。これで今年のJRA平地G1はG1馬が6連勝。16、17年に連覇したキタサンブラックに続く父子制覇となり、2着にも同産駒の12番人気ヴェルテンベルクが入った。

 どちらが勝ったのか。ゴール前はしびれる大接戦。クロワデュノールが最後の直線、トップギアに入って押し切り態勢。ただ大外から伏兵ヴェルテンベルクが強襲してきた。内外離れてのゴール。目視では全く分からない。場内からはどよめきが起き、検量室前でも関係者がざわつく。引き揚げてきた北村友は硬い表情のまま1着の枠場へ、パートナーを誘導した。

 「もう本当に分からなくて。もしかしたら負けているのかもしれない」。長い写真判定の結果が出たのはレース発走時刻から14分後。初めての3200メートルを懸命に走り抜き、わずか2センチ差でしのぎきった。「勝てて良かったです」とレース後の場内インタビューで安堵(あんど)の感情がにじみ出た。

 好発を決めて5、6番手の外めを追走。ただ戦前のイメージ以上に「リラックスできなくて、少し力んでいました」と消耗しながらの走りだった。それでも最初のホームストレッチで折り合いをつけ、2周目の下りでも手応え十分。エンジンを噴かして先頭に立ち「力を信じて追い出しました。直線も何とかしのいでくれる」と左ステッキで鼓舞。「外からいい脚で来られたというよりは、クロワ自身が最後に少し脚が上がってしまって。首の上げ下げのタイミングひとつだったので運もあったと思います」と相棒の底力を称えた。

 16、17年に当レースを連覇したキタサンブラックに続く父子制覇を達成。長距離界も制圧するG1・4勝目だ。10戦全てで手綱を取ってきた主戦には常にプレッシャーがつきまとう。「(追い切り後の)共同会見では不安がない、と言っていましたが、内心はあるに決まっています」と思いを吐露した。「3200メートルがベストだとは思っていなかったですし、克服できて本当に良かったです」としみじみ振り返った。

 今年初戦の大阪杯から在厩したままの中3週。昨秋の仏遠征を除けば、これまでで最も短い間隔だったが、叩き良化型らしく調子を上げていた。斉藤崇師は「前走の返し馬は少しバランスが悪かったんですけど、今回はしっかり起きて走れていました」と納得の口ぶり。ゴール前の攻防については「かわされていたら仕方ないと思っていたんですけどね。よく頑張ってくれました」とうなずいた。

 大阪杯に続いて、早くも今年G1連勝を飾ったダービー馬。気になる今後について、馬主サンデーレーシングの吉田俊介代表は「凱旋門賞(10月4日、パリロンシャン)を考えて、ここを使ってみたかった」と明かす。秋には再挑戦があるかもしれない。スタミナと持久力を証明し、古馬になって一段と成長。王者がさらなる高みを目指して突き進んでいく。

 ◆クロワデュノール 父キタサンブラック 母ライジングクロス(母の父ケープクロス)22年3月21日生まれ 牡4歳 栗東・斉藤崇厩舎所属 馬主・サンデーレーシング 生産者・北海道安平町のノーザンファーム 戦績10戦7勝(重賞6勝目) 総獲得賞金12億1984万600円(海外含む) 馬名の由来は北十字星(フランス語)。

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