【桜花賞】アレグリア95点 まさに「太成」全て野太い男勝りの馬体

[ 2019年4月2日 05:30 ]

<桜花賞馬体診断>グランアレグリア(撮影・郡司 修)
Photo By スポニチ

 グランアレグリアを漢字二文字で表すなら…。その立ち姿が示すのは「太成」。牡馬だと勘違いしてしまいそうな体つきです。分厚い胸、立派な首、強じんなトモ、大きな腹袋、太い尾…。全てが野太い。女傑と呼ぶにふさわしい男勝りの馬体。昨年の朝日杯FS時も牡馬勢より牡馬らしい体でした。それから3カ月半、女傑はさらにたくましくなった。筋肉量が増えています。特に臀部(でんぶ)。歴戦の古馬のように厚みを増しています。臀部はトモ全体をパワフルに動かす原動力。トモのパワーを受ける飛節も立派。男勝りな部位がバランス良く滑らかにリンクしています。

 立ち姿が詰まり気味に映るのは、顎を引いて後肢を前踏みしている(前方へ踏み込み過ぎている)からです。立たせるタイミングの問題なので気にする必要はない。悠然とハミを取り、静かなる気品を漂わせるたたずまいです。その一方で耳は前方へ力強く立てている。静の中の動。落ち着きの中に闘志を感じさせます。

 キ甲(首と背の間の突起部分)はまだ抜け切っていませんが、筋肉のボリュームは増している。体重もデビュー戦の458キロから2戦目(サウジアラビアロイヤルC)が476キロ、3戦目(朝日杯FS)が482キロ。一戦ごとに増加しています。今回も筋肉量の分だけ増えているかもしれません。

 ダノンファンタジーがしなやかな曲線美を持つミロのヴィーナス像なら、こちらはミケランジェロの筋肉むき出しの彫像。競馬の新時代にふさわしいのは「麗光」か「太成」か。14世紀の南北朝時代には元弘と正慶、弘和と永徳、同時期に2つの元号が並立していました。桜花賞も東西2強対決です。

続きを表示

2019年4月2日のニュース