【高松宮記念】菜七子 スノーに学ぶ!2度目の大舞台「前回より周り見て挑める」

[ 2019年3月21日 05:30 ]

会見を行う藤田菜七子(撮影・西川祐介)
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 “バナナ師匠”に教えてもらいたい。春のG1開幕戦「高松宮記念」(24日、中京)でスノードラゴンに騎乗する藤田菜七子(21)が20日、美浦トレセンで共同会見を行った。11歳、さらに黄色のシャドーロール姿からファンに“バナナ師匠”と呼ばれる相棒。同馬は美浦坂路でしまい仕掛けられて4F53秒9~1F12秒5と上々の動きを披露した。

 菜七子は「私が競馬を見始めた(小学6年生)くらいから走っていて、G1も勝っている大ベテラン。馬にいろいろ教えてもらいたい」とはにかんだ。デビュー4年目を迎えた菜七子にとって、10年にデビューしたスノードラゴンは大師匠。ラストランの可能性があるレースで鞍上を託されたのは、身に余る光栄だ。

 その相棒は、最終追いで弾むようなフットワークを披露。美浦坂路を単走で4F53秒9~1F12秒5を計時。しまい重点で反応鋭く伸びた。高木師は「予定通りの時計。左回りで直線の長い(中京)コースは合う。長年厩舎を支えてくれた馬だし、頑張ってほしい」と期待を込めた。

 高松宮記念は4年連続5度目の出走。昨年も9着ながら、優勝した18年最優秀短距離馬ファインニードルから0秒5差しか離されていない。この日の追い切りには騎乗しなかったものの、15日の調教でまたがった菜七子は改めて「11歳という年齢を感じさせない。背中もいいし、パワーがある」と評した。国内外合わせ11度のG1レースを経験している百戦錬磨の師匠から学べることは多いはず。“馬から学び、人から学ぶ”のが騎手だ。

 「G1(フェブラリーS)に乗せていただいて凄く勉強になった。いつかまたと思っていたのが、こうして早くに機会をいただいて感謝です。2度目は前回よりは周りをしっかり見て挑めると思う」

 G1連続騎乗に力を込めた菜七子。スノードラゴンはG1初制覇となった14年スプリンターズSを最後に勝利から遠ざかっているが、女性騎手への乗り代わりで覚醒した例はある。15年新潟大賞典(G3)で、菜七子が憧れる当時ニュージーランドNo・1ジョッキーだったリサ・オールプレスが短期免許で来日し、重賞3勝のナカヤマナイトに騎乗。着外続きだった同馬が、2年3カ月ぶりに2着と激走した。

 「(19年自身初勝利を挙げた)中京はコース自体が広いし、いいイメージ。精いっぱいの競馬をしたい」。“参加賞”で終わらせるつもりはない。リサの再現で、あっと驚く走りを見せる。

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