【競輪学校卒業記念】ガールズ岩崎 大学バスケ日本一からの挑戦「卓越性ある選手に」

[ 2019年3月18日 05:30 ]

バスケットボール大学日本一からガールズケイリンの門を叩いた岩崎ゆみこ
Photo By スポニチ

 日本競輪学校の男子第115回生(69人)と女子第116回生(第8期生、21人)の卒業記念レースが18、19日の2日間、静岡・伊東競輪場で行われる。バスケットボールの大学日本一からガールズケイリンの世界に飛び込んだのが岩崎ゆみこ(23=茨城)。持ち前の勝負勘とパワーで第8代卒記クイーンの栄冠を狙う。一方、男子は18年G12勝の脇本雄太を兄に持つ脇本勇希(20=福井)が大器の片りんを見せる。

 「競輪のことを全く知らなかった私が卒業記念レースの舞台に立つとは想像もつかなかった。もうここまで来たのかという思い」

 岩崎は入学するまで自転車競技の経験はゼロ。あれよあれよと1年が経過したが、羽ばたく瞬間がやってきた。

 小学1年生から大学4年生の一昨年末に引退するまでバスケ一筋だった。身長1メートル62は女子の中でも高い方ではなかったが、ガードのポジションで司令塔の役割を担い「チームのチャンスを探し、誰を生かせばゴールにつながるかを意識していた」。大学では「いつもユニホームをもらえるかもらえないかのギリギリのところにいた」と振り返ったが、不屈の闘志で4年生の時に戦力として定着した。その年のインカレでチームの創部初の日本一に貢献。「ラストの年にやってきたことが実って本当にうれしかった」と達成感を味わった。

 高校から一緒だった津村ゆり子はWリーグ(東京羽田)に加入したが、岩崎は「バスケは大学まで」と一区切り。「(津村とは)手紙交換などでお互い夢に向かって頑張ろうと刺激し合っている」。岩崎にとって次の夢とはガールズケイリンだった。兄の友人の父親から勧められ、大学3年時に取手競輪場で初観戦。S級選手のスピードに一瞬で魅了されたのだ。元々120キロのバーベルを担いでスクワットをこなすなどパワー自慢の岩崎。未経験者対象の適性試験を見事一発でクリアした。

 入学当初は戸惑うこともあったが、「追い込んで初めて1着を獲った時はうれしかった。でも、最近は競走の質にこだわるようになった」と、すっかりレーサーの顔。第1回トーナメントでは決勝に進出。在校成績6位は立派といえる。「大きな夢は大きなレースで優勝することだけど、卓越性のある強い選手になれるように」。バンクでダンクをぶちかます!!

 ◇岩崎 ゆみこ(いわさき・ゆみこ)1996年(平8)2月8日生まれ、埼玉県出身の23歳。東京医療保健大卒。17年全日本大学バスケットボール選手権優勝。師匠は戸辺裕将(72期)。選手になってからの目標は「愛され、応援していただける選手になること」。1メートル62、67キロ。血液型A。

続きを表示

2019年3月18日のニュース