JRA後藤理事長 褒賞金制度改善で外国馬出走増を!

[ 2019年1月3日 05:30 ]

いざ、新時代へ JRA後藤正幸理事長に聞く(中)

インタビューに答えるJRA・後藤理事長(撮影・郡司 修)
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 ――昨年のジャパンCでは遠征してきた外国調教馬が2頭だけでした。

 「平地の重賞競走は外国調教馬にも門戸を開いており、ジャパンCに限らず、挑戦してくれる海外の馬は大歓迎です。でも実際には多くの経費がかかりますし、検疫も受ける必要があります。リスクを負っての挑戦になるので簡単ではないと分かっています」

 ――では今後も外国馬の出走を増やすのは難しい?

 「海外からの出走が減っているのは事実。それでいいんだという気はありません。私自身も海外駐在事務所の所長をやっていましたから、海外で出走馬を勧誘して確保するのが容易ではないのは分かっていますが、世界最高のレースをお客さまにお届けするのは私たちの責務。常に怠らず、努力を続けていきます」

 ――具体的な対策は。

 「例えば褒賞金制度のさらなる改善。検疫や飼料輸入の問題は監督官庁も含めて政府との話し合いが必要ですが、現制度を全体的に整理し、改善できる部分は手を加えていきます」

 ――一方、昨年は英国ダービーで1番人気に推されたサクソンウォリアー(※注(1))をはじめ、海外で日本の血統が大いに注目されました。

 「サラブレッドは世界共通の資産。日本の生産馬や日本で育った血統が世界で注目を集めるのは良いことです。国境を越えて交流が広がるのは、世界のサラブレッド産業にとっても好ましいこと。この数年で劇的に日本の評価は上がりました。ディープインパクトが火をつけ、オルフェーヴルで噴射した感じです」

 ――実際に海外の競馬場を訪れての感想は。

 「今はネット時代ですから映像も含めてリアルタイムで確認できる環境。日本は競馬主要国の中で、生産や競走馬のレベルが高い評価を受けています。海外の一流騎手が続々と来日していることも、まさにその証明だと思っています」

 ――海外馬券は発売開始から3年目に突入。これまでをどう評価しますか。

 「16年秋の凱旋門賞からスタート。発売する競走数もそうですが、売り上げも少しずつ増えています。軌道に乗ったというか、安定してきた印象です」

 ――スマホ画面でオッズなどを見ながら購入内容を選択できる「スマッピー投票」と、キャッシュレスで投票できる「UMACA」が昨年導入されました。

 「スマッピー投票は記入ミスの心配がなく、発券機のエラーに困ることもない手軽でスムーズな購入ツール。好評と聞いています。キャッシュレス投票のUMACAはWIN5や海外馬券が購入可能になります。いずれも今年以降、導入する事業所を順次増やしていきたいと考えています」

 ※注(1) サクソンウォリアーは父ディープインパクトの日本産馬。英2000ギニーで日本産馬初の欧州クラシック制覇を果たした。1番人気に推された英ダービーは4着。昨年秋、引退して種牡馬入り。

 ◆後藤 正幸(ごとう・まさゆき)1951年(昭26)10月3日生まれ、東京都出身の67歳。75年早大卒、JRAに入会。ニューヨーク駐在員事務所長、総合企画部長などを経て、06年理事、11年常務理事、14年に理事長就任。

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