【エ女王杯】ジェノヴァ 09年スプマンテ激走の再現あるぞ!

[ 2018年11月7日 05:30 ]

馬房で調教準備をするレッドジェノヴァ(撮影・平嶋 理子)
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 レッドジェノヴァの小島師は京都G1で強烈なインパクトを残している。08年秋華賞は11番人気ブラックエンブレムで“1098万馬券”の特大高配当を演出。翌09年エリザベス女王杯は再び11番人気のクィーンスプマンテが大逃走で断然人気ブエナビスタ(3着)を封じた。あれから9年。

 「スプマンテは成長が遅くて…。女王杯を勝った5歳秋の時点でも正直完成していなかった」。6日、美浦で陣頭指揮を執る指揮官は、実はジェノヴァにも似た思いを感じていた。

 シンボリクリスエス産駒らしい雄大な馬格。同馬を現役時管理した藤沢和師とも語り合ったという。「クリスエスは先を急ぐ今の時代に合わない。ゆっくり焦らずやる馬と…。だからクリスエスの子が僕は大好きなんです」と師は目を輝かせた。オーナーの東京ホースレーシングとも育成方針が一致し、3歳春に充電するなど大事に育てた。「(母の父の)ホワイトマズルも奥手なんでしょう。肩を出すように心掛けてきたことで、もう一段伸びるようになった」。ストライドが大きくダイナミックな走りになった。

 札幌戦2連勝後の前走・京都大賞典(2着)はうれしい誤算!?だった。直線力強く伸び、サトノダイヤモンドに半馬身差まで肉薄。「本当に良くなるのは5歳秋。広いコースもどうかな?と思っていた。それが、あの内容」。来年の女王杯の舞台慣れと力試しのつもりが、牡のG1馬を脅かすほどに成長していたのだ。

 前走同様、引き続き栗東で調整。美浦と栗東を行き来する師は「映像で確認した1週前追いは本当に良かった」と好状態を把握した上で、笑顔で続けた。「牝馬にとっての最終目標はエリザベス女王杯。1年早く楽しめるのがありがたい」。指揮官が無欲を誓うほど、その成長力が不気味に思えてくる。縁深い淀の大舞台。小島師が再び喝采を浴びるか!?

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