【開成山特別】ジャンプ界王者オジュウ、平地挑戦も“普段通り”

[ 2018年7月4日 05:30 ]

平地レースに挑戦するオジュウチョウサン
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 ジャンプ界の絶対王者オジュウチョウサン(牡7=和田正)が土曜福島9Rの開成山特別(芝2600メートル)で約4年8カ月ぶりの平地戦に出走する。勝って平地重賞&G1挑戦をもくろむ一戦は武豊とのコンビ結成もあって注目度抜群。陣営は快進撃を続けた障害戦と同じ雰囲気で臨ませることで“王者の走り”を期待している。

 織り姫と彦星が会う7月7日。オジュウチョウサンが短冊に願い事を書くとしたら「平地G1制覇」だろう。フルゲート16頭の開成山特別には14頭が登録。平地未勝利のオジュウはフルゲート超えなら除外の可能性もあっただけに、和田正師は「ひとまず良かった」と安どの表情を浮かべた。

 障害ではG1・5勝を含む9連勝中。向かうところ敵なしの王者は「“みんなのアイドル”になるしかない」との長山オーナーの意向もあって異例の平地挑戦に踏み切った。障害→平地。競馬としては別物ともいえるが、陣営は“普段通り”を心掛けている。「障害練習をやらないだけで、調教の基本的な流れはこれまでと同じ。その中で強弱をつけてやっている。競馬が近いことはだいぶ分かっているのでは」と師。2600メートル戦を選んだことも「障害では最近も3110メートルのレースを走っているし、今まで走ってきた距離と近い距離で戸惑いが少ないように」と説明する。

 平地を走ったデビュー2戦は和田正厩舎への転厩以前。“平地適性”は未知だが血統的な魅力は大きい。オジュウの全兄ケイアイチョウサンは13年ラジオNIKKEI賞を勝ち、今年の目黒記念で8着だった全弟コウキチョウサンは福島芝2600メートルで500万を快勝している。コウキも管理する師は「対応はできると思う」と手応えをにじませる。

 鞍上・武豊も心強い。テン乗りとなるが、師は「(主戦の)石神騎手が豊さんに話してくれているみたい。いろいろなパターンがあると思うので想定されることは伝えるが、出た感じの流れで進めてもらうことになると思う」と名手の手腕に信頼を寄せる。100周年を迎えた記念すべき福島の夏。“七夕伝説”が生まれる予感は十分にある。

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2018年7月4日のニュース