7カ月ぶり復帰「ミスターピンク」内田、待望1勝で満開の笑顔

[ 2018年5月4日 05:30 ]

4月27日の浦和10Rで復帰後の初勝利を飾った内田騎手(左)
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 【地方からの風】浦和競馬場の内ラチ沿いに植えられたつつじの花と同じ、鮮やかなピンク色の勝負服を身にまとった男がホームコースに帰ってきた。

 そう「ミスターピンク」こと内田利雄騎手(56)。昨年の9月15日以来、約7カ月ぶりとなる4月23日の浦和4Rナイスポジション(11着)で騎乗復帰。その4日後の浦和10R(ステルスブルー)を見事逃げ切り、復帰後の初勝利を飾った。「うれしいの一言ですね。この1勝で安心しちゃ駄目って、経験上分かっているから気持ちを切らさず頑張ります」。内田は先を見据えた。

 昨年9月、調教中に落馬し左肩の腕を支える部分を骨折。「腕がぶらぶらしていた」と振り返る重傷だった。20日間の入院生活を経て、その後はきついリハビリの毎日。調教騎乗を再開したのは2月だった。「桜が散る頃にピンクが戻る」と自らに言い聞かせ、この開催に照準を合わせ、その言葉通り戻ってきた。

 「ケガした上半身は大丈夫だが、下半身がもう少し」と現在は制限をかけながらの騎乗だがきっちり“仕事”をこなした。騎手人生で「3カ月以上騎乗しなかったことはない」と初めての試練をくぐったベテラン。積み上げた3522の勝利数に新たに「1」を加え、満開の笑顔でさらなる飛躍を誓った。(矢内 浩美)

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2018年5月4日のニュース