【NHKマイルC】スマッシュ&岩本助手、人馬で父超えの夢を追う

[ 2018年5月4日 05:30 ]

ダノンスマッシュとNHKマイルCに挑む岩本助手
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 父ロードカナロアと同じ馬房を使うダノンスマッシュ。担当する安田隆厩舎・岩本龍治助手は父馬にも携わった腕利きだ。かつての相棒の姿をダブらせ、伸びしろを強調する。

 「親子で顔は全く似ていないですね。ただ、繊細な面はよく似ています。お父さんも若い頃はスズメとかに反応して一緒に飛んでいきそうな感じ。4歳秋に1回目の香港遠征が終わったあたりからドッシリして貫禄が出てきたんです。だからこの馬も先々、余裕が出てくると思いますよ」

 父と息子に注目するなら岩本助手にもこの話題が当てはまる。坂口正則厩舎で厩務員を務めた父・幸治さんはエイシンサンサンやエイシンバーリン、エイシンイットオー、マルターズヒートといった重賞ウイナーを担当。栗東で有名なホースマンだった。幸治さんは病気のため09年に他界。日々、馬づくりに打ち込む父を見て育ち、その背中を今でも追いかけている。

 「僕にとって親父は高すぎる壁。それを超えられないことは分かっているんです。いろんなことを教えてもらって財産になっているし、逆に向こうから聞かれることもありました。よく言っていたのは“引き出しは増やしておかないといけない”と。さまざまな意見を聞く、そういう姿勢を見習っています」

 ダノンスマッシュも偉大な父を追いかける立場。昨年の朝日杯FS5着に続く2度目のG1チャレンジとなる。この春は休み明けのファルコンS7着から前走・アーリントンCが5着。「前走は前に行った分、最後は止まったけど、内容は良くなっていました。この中間も順調だし、いい感じに来ていますよ」と力を込める。父が13年安田記念でスプリント&マイル2階級G1制覇を成し遂げてから5年、そのDNAを受け継いだ息子が東京マイルで1着のゴールを目指す。

 ◆岩本 龍治(いわもと・りゅうじ)1976年(昭51)6月24日生まれ、滋賀県栗東市出身の41歳。小学生の頃は野球、中学1年で乗馬を始め、栗東高校馬術部へ。卒業後、牧場で経験を積んで栗東トレセン入り。瀬戸口厩舎でエイシンダンズビル、リボンアートといったオープン馬に携わり、07年2月の解散に伴って安田隆厩舎へ。カレンチャン、ロードカナロアを担当。

 ◇ロードカナロア 父キングカメハメハ 母レディブラッサム(母の父ストームキャット)牡10歳 現役時は栗東・安田隆行厩舎所属 馬主・ロードホースクラブ 生産者・北海道新ひだか町ケイアイファーム 戦績19戦13勝(うち中央17戦11勝) G1は12年スプリンターズS、香港スプリント、13年高松宮記念、安田記念、スプリンターズS、香港スプリントの6勝 総獲得賞金8億5020万800円(うち海外1億8024万2800円)。

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2018年5月4日のニュース