【東京新馬戦】栗田博師の先陣!ラブリーいとこ良血ホーリー

[ 2017年6月7日 05:30 ]

ラブリーデイのいとこに当たる良血ホーリーレジェンド
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 今週の東京競馬には有力2歳新馬が目白押し。中でも注目株は11日6R(牝馬限定戦)でデビューするホーリーレジェンドだ。G1・2勝ラブリーデイのいとこに当たる良血。来年のクラシックが最後となる栗田博厩舎2歳勢の先陣を切る逸材だ。

 ホーリーを花になぞらえればイングリッシュホーリー。トゲを生やした葉の間に白い花をつける西洋柊(ひいらぎ)の英名だ。栗田博師はその柊のようにトゲのある気性の2歳牝馬に視線を向けながら言った。「少し気難しい面があるけど、潜在能力は高い。目いっぱい走らなくても(1F)12秒でスーッと脚を伸ばしてくる」。この2週の追い切りでも素質の一端をのぞかせた。5月24日にはWコース、同31日には坂路でいずれも4F52秒、ラスト1F12秒台を馬なりで計時している。気性のトゲをメンコで覆いながら躍動する450キロ前後の栗毛。父は12年の米2冠馬アイルハヴアナザー、いとこにはラブリーデイが名を連ねる。「かつて管理させてもらったセイングレンド(芝で4勝)の子だし、血統的にも楽しみは大きい。入厩1カ月半で順調に仕上がってきた」と続けた。

 タレンティドガールやヤマニンゼファー、イスラボニータなどでG1シーンを席巻した同師は19年2月に70歳定年を迎える。来年が最後となる春のクラシックへ、夢を託せる逸材が多い。アイリッシュクライは「約1年間、寝かせて(休養させて)立て直した思い出深い馬」と語るアイリッシュダンス(重賞2勝)のひ孫。同馬が生んだハーツクライの産駒ブリリアントリリーにはオークス制覇の期待が懸かる。「背中のゆったりした馬で府中の長いところが良さそうだ」。ヴィクトワールピサの牡馬産駒(馬名未定)には「大物感を抱かせる馬っぷり」と言う。

 「2歳馬はやってみないと分からないけど、一つだけ確かなことがある」。管理馬リストに目を通した同師はこう続けた。「体の完成度に合わせた調教と競馬…月並みでも一番大切なことだ。オーバーワーク一つで駄目になってしまう」。開業38年目を迎えたベテラントレーナーの金言。先陣を切るホーリーレジェンドも丹念に育てられた。来春に白い花をつける西洋柊である。

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2017年6月7日のニュース