【京王杯SC】アラジン 重賞初V!安田切符獲得でモーリスに“挑戦状”

[ 2016年5月15日 05:30 ]

京王杯SCを制したサトノアラジン(10)

 「第61回京王杯SC」が14日に東京競馬場で行われ、3番人気の川田騎乗サトノアラジンが外から豪快に突き抜けて重賞初制覇。安田記念(6月5日、東京)の優先出走権を獲得した。

 表彰式から引き揚げてきた池江師の目が潤んでいる。「重賞を勝てないまま来たが、直線半ばで勝てると…。心の底から感動した」と漏らすと、検量室にも響き渡る大声で言い放った。「待ってろよ、モーリス!」。安田記念の大本命馬への挑戦状。それほど手応えが膨らむ勝ちっぷりだ。

 初の1400メートル戦。速いペースに戸惑ったのか、道中は川田が盛んに手綱を動かしながら追走していく。傷みの少ないインの先行馬が有利な馬場で、4コーナー外め12番手。そこから目の覚めるような末脚を繰り出した。ラスト3F32秒4の極上の切れ味。インでごった返す先行勢をまとめて抜き去った。1馬身半の完勝。「強い競馬でした。途中からフワフワ遊んでいたので用心しながら乗りました。1400メートルもこなしてくれましたが、1600メートルの方がよりスムーズでしょう」と初コンビの川田は振り返る。「安田記念では素晴らしい馬にチャレンジできます。自信を持って本番に臨みたい」

 2歳時から逸材と評判になったディープインパクト産駒。一昨年は菊花賞6着、昨年暮れには2000メートルの香港C(11着)にも挑んだ。「身体能力が高くて、(距離対応も)いろいろできるから適性が見抜けなかった。でも、この走りから府中の1400メートルからマイルが最も合うんじゃないか」と池江師。「攻め馬を強化してボッテリしていた馬体を絞ったし、調教の段階からかなりの手応えがあった」と明かすと、こう続けた。「脱鞍所ではケロッとしていたものな」。優勝直後でも余裕のある息遣い。7連勝中のモーリスが待つ大一番へ。夢は広がる。

 ◆サトノアラジン 父ディープインパクト 母マジックストーム(母の父ストームキャット)牡5歳 栗東・池江厩舎所属 馬主・里見治氏 生産者・北海道安平町のノーザンファーム 戦績19戦6勝(うち中央18戦6勝)総獲得賞金2億3122万5000円

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2016年5月15日のニュース