金沢競馬でも菜七子効果 売上、入場者ともに平日開催の約2倍

[ 2016年4月12日 20:39 ]

<金沢競馬2R>スガノデュランダルに騎乗してレースを制した藤田菜七子騎手

 まさに鳴り止まぬ“菜七子フィーバー”だ。12日金沢競馬場、平日開催では異例の光景。開門前から1Rに騎乗する菜七子をナマで見たい熱心な北陸競馬ファンの行列が出来た。

 そして午前中1Rのパドックには彼女をひと目、見ようと大勢の人、人…。最終的に12日の金沢競馬は入場者数4162人(1810人)で売り上げは3億6097万9500円(1億8672万2400円)。カッコ内は昨年、同時期の数字で入場者は約2、3倍。売り上げも約2倍近くにまで伸びた。

 菜七子がデビューした3月以降、JRAの全国発売金では対前年比約108%の約240億円増。入場者も3月以降、徐々に増えており、特に女性入場者増が目立つ。16年ぶりに誕生したJRA新人なでしこジョッキーを応援したい女性が増えてきたからだ。対前年比、約116%の1万207人増。新規ファンの来場を望んでいる業界にとって女性の入場者増は、いろんな意味で数字以上の効果を生む可能性を秘めている。カップルで来場する男女が増えていくと自然と馬券の売り上げ、場内売店の売り上げ増はもちろん、イメージ・アップにも直結していく。

 ひなまつりデビューを飾った3月3日川崎競馬、3月15日の高知競馬、1日2勝を飾った3月24日の浦和競馬でも入場者、売り上げともに平日の約1・5倍~約2倍を記録しており、地方競馬4場目となる金沢でも“菜七子効果”で、入場者増、売り上げ倍増に大きく貢献した。

 金沢競馬事業局の竹元勝次長(58)は「売り上げは想像以上。ものすごい効果です。普段は競馬に来られないお客さまも詰めかけてくれたし、これが今後につながってくれれば…」と話した。

 グルメ・コーナーでも嬉しい悲鳴。場内で焼きそばやお好み焼きを売る「たこ勝」店主の大平さんは「とにかく忙しい。いつもよりお客さんが多いね」と目を丸くしていた。

 13日は、菜七子自身、地方競馬5場目となる船橋競馬(ナイター開催)に参戦する。2度目となる1日2勝を挙げた翌日だけに、ファンやマスコミの注目度も、さらに増す。本人のプレッシャーは、かなりのものか。しかし可愛さだけじゃなく、結果も出してきた。スタートセンスはあるし、追っても確かだ。入場者、売り上げ増につながっていくアイドル騎手・菜七子フィーバーは、さらに加速するばかりだ。

続きを表示

2016年4月12日のニュース