【フィリーズR】キャンディバローズ 唯一の重賞馬が桜へ反攻態勢

[ 2016年3月8日 05:30 ]

桜花賞へ向けて反攻態勢だ!キャンディバローズが本来の実力を見せつける

 阪神競馬「第50回フィリーズレビュー」は3枚の桜花賞切符を懸けた争い。実績でリードするのが、ファンタジーS覇者のキャンディバローズだ。賞金的に桜花賞出走は確実。ただ“叩き台”の気持ちはサラサラない。阪神JF9着の悔しさを力に変えて、メンバー唯一の重賞ウイナーとして貫禄を示す。

【フィリーズR】

 再び勢いを取り戻すか。ここに入れば大威張り。重賞ウイナー・キャンディバローズが反攻態勢だ。阪神JFは未勝利戦→ファンタジーSを連勝した実績から5番人気に支持されるも、好位から伸びあぐねて9着に沈んだ。ただ前走で力不足と判断するのは早過ぎる。藤田助手の言葉の端々に、その思いがにじんでいた。

 「ファンタジーSを勝った後に短期放牧に出して、帰ってきたときになかなか餌を食べなかった。輸送が苦手というのもあるけど体重が減っていたからね」

 当日の馬体重はファンタジーSより10キロ減っての402キロ。パドックでもテンションが高く、心身とも全能力を発揮できる状態ではなかった。それでも大崩れしなかったのは底力がある何よりの証。「気持ちがしっかりしている」という競走馬向きの性格で踏ん張っていた。藤田助手は敗因を分析し、続けて中間の休養効果を口にした。

 「今回はしっかり休んで充電できた。前回に比べても元気。先々週に(放牧先の吉澤ステーブルWESTから)帰ってきた当初はあまり餌を食べなかったけど、一度追い切ってから食べるようになった」

 現時点で体重は410~415キロぐらい。最終追いや阪神への輸送が控えていることを考慮しても明るい材料だ。1週前追いは坂路で4F54秒9の馬なりにとどめたが、今週は「ユタカ(武豊)さんにビシッと追ってもらう」予定。その調教過程にも狙いがある。

 「前回は1週前に速い時計を出して当週はゆったりだった。それで結果が良くなかったからね。今回はファンタジーSの調教に戻そうと思って」

 中間の気配や調教、あらゆる面で前走時より手応えを持って臨める。しかもファンタジーSで結果を出した千四という距離設定が魅力的。恥ずかしい競馬はできない。本来の実力を見せつけ、胸を張って桜の舞台へと挑む。

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2016年3月8日のニュース