【アイビスSD】1番人気ベルカント別格V ミルコ直線も強い!

[ 2015年8月3日 05:30 ]

M・デムーロとのコンビで完勝、1番人気に応えたベルカント(左)

 直線競馬もデムーロだ!夏の名物重賞「第15回アイビスSD」が新潟競馬場で行われ、1番人気のベルカントが快勝。M・デムーロは日本での直線競馬初騎乗をVで飾り、中京記念に続いて2週連続重賞制覇。サマージョッキーズシリーズの首位に立った。

【レース結果】

 気温30度、湿度70%。不快指数の高い新潟のターフを、ベルカントの軽快な蹄音が駆け抜けた。鞍上のM・デムーロは左手でガッツポーズ。「とってもうれしいですね」。すっかりおなじみになったミルコ・スマイルだ。

 スタートを決めてゆっくり外ラチ沿いへ。先頭に立つ勢いだったが、序盤を無理せず好位で進めたのはさすが。中央競馬最短距離の1000メートルといえども一息では走れない。残り400メートルで追いだしを開始すると反応が違った。みるみる差を広げて2馬身差の完勝。現地観戦した前田幸治オーナーは「ためたのが良かった。あれで勝ったと思った。やっぱりうまいね」と鞍上の技術を称えた。

 新潟名物の直線競馬は初めてでも、欧州では珍しくない条件。「ストレートは凄く好きだけど、日本は少ないからね。楽しみにしていたんだ。ベルカントについては豊君から“いつもいいスタートを切るから自分のペースで行けば楽だよ”と聞いていた」とデムーロ。同馬の主戦だった武豊からも情報を入手して臨んだ一戦で、直線競馬最多勝利を誇るサクラバクシンオー産駒らしいスピードを存分に引き出した。直線競馬のポイントを問われると「いい馬に乗ること」と、いたずらっぽく笑った。

 近2走は大敗。CBC賞は出走取り消しとアクシデントにも見舞われただけに、角田師は「ホッとしている」と安どの表情。「直線競馬の適性があったんだろうが、この距離でこれだけ差をつけるとは。だいぶいい頃に戻ってきたのでは」と愛馬の復調を喜んだ。昨年のフィリーズR以来の勝利で重賞3勝目を挙げ、今後は北九州記念(23日、小倉)へ。サマースプリントシリーズを獲りにいく。夏の新潟で復活を遂げた快速牝馬の馬名は「美しい歌」。第2章のサビはこれからだ。

 ◆ベルカント 父サクラバクシンオー 母セレブラール(母の父ボストンハーバー)牝4歳 栗東・角田厩舎所属 馬主・前田幸治氏 生産者・北海道新ひだか町の土居忠吉氏 戦績13戦4勝 総獲得賞金1億5087万4000円

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