【みやこS】インカンテーション 外から一気、直線の叩き合い制す

[ 2014年11月10日 05:30 ]

直線の叩き合いを制したインカンテーション

 京都の「第5回みやこS」はインカンテーションが直線の叩き合いを制し、3連勝でG1チャンピオンズC(12月7日、中京)の優先出走権を獲得した。

 この一年で成長した“人馬”が大舞台へ好発進を決めた。インカンテーションが3頭の激しい叩き合いを制し2つ目の重賞タイトル奪取。鞍上・大野は涼しい顔で引き揚げてきた。

 「強かったですね。思っていたほど前に行けなかったが(ゲートを)出なかったら、そういう競馬も試そうと思っていた。折り合いもついたし収穫ですね」

 好位抜け出しが勝ちパターンだが、この日は行き脚がひと息だった。最初のコーナーで10番手の位置取り。それでも大野は慌てずジッと我慢した。直線は粘る先行勢を外から一気にのみ込み、先に抜け出したナムラビクターをゴール前で捉えた。

 見守った羽月師も「枠(14番)の不利をはね返してくれたし、頭の下がる思いですね。去年と馬が全然違う。もともと賢い馬だけど、さらに賢くなって自分の仕事が分かっているみたい」と目を細める。

 次走は優先出走権を手にしたG1チャンピオンズC(12月7日、中京)。さらにメンバーは強力となるが、7勝のうち5勝を挙げた左回りに替わるのは歓迎だ。指揮官は「このままの勢いでぶつかっていきたい」と力を込めた。

 秋G1初戦のスプリンターズSをスノードラゴンで制した大野も大舞台を待ち望む。「今回のメンバーをクリアできたのは大きい。どんな競馬でも対応できると思う」と鞍上。G1初制覇を飾って勢いに乗る大野と、3連勝中の“追い風コンビ”なら、暮れの大舞台でも大仕事をやってのけるに違いない。

 ◆インカンテーション 父シニスターミニスター 母オリジナルスピン(母の父マキアヴェリアン)牡4歳 栗東・羽月厩舎所属 馬主・ターフ・スポート 生産者・北海道浦河町谷川牧場 戦績18戦7勝 総獲得賞金1億7817万5000円。

続きを表示

2014年11月10日のニュース