【シルクロードS】サドンストーム Bコース替わりで剛脚生きる

[ 2013年1月23日 06:00 ]

コース替わりを生かしたいサドンストーム

 コース替わりを味方に差し切りだ。西の競馬は引き続き京都開催だが、芝はAコースからBコースへと替わる。先週までのイン天国から一転、差し&追い込み馬が強い舞台が出現する可能性が大だ。G3「シルクロードS」(27日)でコース替わりを味方に付けたいのがサドンストーム。強烈な切れ味を武器に、重賞初制覇はなるか。

【シルクロードS】

 雨が降りしきる栗東トレセン。サドンストームについて聞かれると、西浦師は苦笑いを浮かべた。「どうにも歯がゆいんだよなあ」。前走・淀短距離Sは内が断然伸びる馬場状態の中、インとは芝の色まで違う外から力強く脚を伸ばして3着。「着順以上に価値のあるレース内容だったのでは」と振り返った報道陣に、ビシッと言い放った。

 「負けて強し、では駄目なんだ」

 ウッと言葉に詰まる周囲。続けて、この一戦に懸ける強い思いを口にした。「今度こそ勝ちたい。きっちり賞金を加算して高松宮記念(3月24日、中京)に行きたい」

 指揮官の意気込みには明確な根拠がある。最大の後押し材料はBコース替わりだ。淀短距離Sは内ラチ沿いの芝がきれいなAコースでの開催。毎年、前残りで決着するのは、そのためだ。一方、シルクロードSはイン4メートルに内柵を置いたBコース。芝のきれいな部分はカバーされ、外差しがバンバン決まる。末脚自慢のサドンストームには願ってもない条件だ。

 「外差し馬場になればチャンスは広がる。モマれると周囲に気を使って、3走前(京阪杯11着)みたいなことになる。うまく外に出せれば伸びるはず」

 淀短距離Sが前有利、シルクロードSが差し有利であることはデータが証明している。過去5年(淀短距離Sは09年以降、シルクロードSは08年以降)の連対馬10頭の4角通過順位は、淀短距離Sが(1)(3)(6)(6)(6)(3)(1)(3)(2)(4)と全て6番手以内。一方、シルクロードSは(12)(9)(13)(12)(2)(1)(10)(12)(9)(1)と、9番手以降から7頭が連対している。昨年のシルクロードSはロードカナロアが4角9番手から外を伸びて差し切った。

 「状態はいい。何とか賞金を加算したい」。そう締めくくった西浦師の表情は、自信ありげで晴れやかだった。

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2013年1月23日のニュース