【ステイヤーズS】キッツ国枝師「1着じゃねえか」

[ 2011年11月30日 06:00 ]

<ステイヤーズS>復調気配のマイネルキッツ

 「第45回スポニチ賞ステイヤーズS」では天皇賞馬マイネルキッツが復調気配。得意のコース、距離を味方にして1年半ぶりの勝利をもぎ取る。

 09年春に天皇賞を制したマイネルキッツも、今年でもう8歳。昨年春の日経賞以来、約1年半の間、勝ち星から遠ざかっている。だが、陣営は距離延長と得意な中山コースで変わり身に期待を寄せる。

 秋初戦の京都大賞典は8頭立ての最後方を追走。上がり3Fは自身最速タイの33秒7をマークしたものの、直線で1頭かわすのが精いっぱいだった。国枝師は「前走は休み明けの中でも具合はいい方だったんけど、上がりが速くて展開が向かなかった」と敗因を分析。その後は長丁場のこの舞台を目標に調整してきた。「特に疲れはなかったが中間は放牧に出して再調整。距離は延びた方がいいし、3600メートルもあれば大丈夫だろう。ジャパンCを捨ててまでここに来たぐらいだからな(笑い)」と距離延長で巻き返しを狙う。

 09年春に主戦の松岡から進言があって距離を延長してから頭角を現してきた。同年日経賞2着から天皇賞春を制覇。昨年も日経賞Vから天皇賞春で2着と長距離戦では安定した走りを披露。重賞で7戦連続、掲示板を確保と特に上がりの掛かりやすい中山は相性抜群だ。「日経賞みたいな競馬ができれば、今回もチャンスはありそうだな」と指揮官は自信を見せる。

 今春は最強世代の4歳馬相手に奮闘。阪神で行われた日経賞は4歳勢3頭に次ぐ4着。3年連続の挑戦となった天皇賞・春でも、先行して早めに仕掛ける積極的な競馬で0秒6差の6着。この馬らしいしぶとさは今年に入っても健在だ。

 集まった報道陣の前で想定メンバーを何度も確認した国枝師は「うん。この辺のメンバーだったら、キッツが1着じゃねえか(笑い)。8歳でも衰えはないし大丈夫だよ」と余裕の表情。そして「この後は有馬記念になると思う」と指揮官。暮れの大一番へ向けて、負けられない一戦であることを強調した。

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2011年11月30日のニュース