【天皇賞・秋】ダーク迫力満点!ベリーも「ベリーグッド」

[ 2011年10月28日 06:00 ]

<天皇賞・秋>シャドウパーティー(右)と併せて追い切るダークシャドウ

 「第144回天皇賞・秋」の枠順が決定した27日、美浦ではエプソムC、毎日王冠と重賞連勝中のダークシャドウがベリーを背に最終追い切り。絶好の動きを披露し、91年プレクラスニー以来、20年ぶりのG1初挑戦初優勝の期待が膨らんだ。史上2頭目の天皇賞・秋連覇に挑むブエナビスタは絶好の5番。対照的に春の宝塚記念優勝馬アーネストリーは大外18番となった。同レースはウインズ新橋、後楽園(午後2~7時)で金曜発売される。

 もし目いっぱいに追っていれば、突き抜けそうなド迫力。重賞2連勝の上がり馬ダークシャドウが絶好の動きを見せた。2月調布特別1着以来、約8カ月ぶりにまたがったベリーを背にWコースでシャドウパーティー(2歳新馬)と併せ馬。4F54秒5~1F12秒8。道中1馬身追走し、軽く仕掛けて楽々と併入。ゴールを過ぎて1頭になった後も感触を楽しむように手綱を動かした。

 25日に来日したばかりのベリーだが時差ボケ無縁。端整なマスクから笑顔がこぼれた。「ベリー・グッド。とてもフレッシュな状態だ。年明けに乗った時に能力は高くて完成された馬と思っていたが、さらに成熟した印象。ビッグチャンスだし、日本一のレースでベストの騎乗をしたいね」

 ベリーが母国アイルランドに帰った後、相棒は一気に出世していた。4月大阪杯でヒルノダムールの鼻差2着に飛び込むと、エプソムC、毎日王冠で重賞連覇。特に前走は出遅れを挽回する桁違いの末脚。橋本助手は「以前は疲れが残りやすい馬だったが、中間は疲れもなく順調に調教を進められた。1頭になるとスピードに乗り過ぎるので、2歳馬に前でリードしてもらって1Fで併せるのは予定通り。前走はゲートの駐立が悪かったわけではなく、ジョッキーが無理せず後方から運んだ形。少し冷や冷やしたけど、よく届いてくれた」と順調な過程と充実に目を細める。

 東京は5戦全勝。しかもベリーが騎乗した調布特別は同じ東京2000メートル。予行演習も完了済みだ。同助手は「東京で強い?理由は分からないけど、ベリー騎手は実際に東京で乗って勝ってくれてるしね。エプソムC、毎日王冠と違う形で勝ち、自在性があるのも心強い。位置取りより、流れにある程度乗れるかが重要でしょう」と鞍上に全権委任。毎日王冠をVTRでチェック済みのベリーは「リアルインパクトとクロスゲームで勝ち切ったのだから、やっぱり強いね。直線が長くて広い東京はピッタリ。特に東京2000メートルは最高の舞台。レースプランはトレーナー(堀師)とじっくり錬るよ」とJRA・G1初制覇に燃えている。

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2011年10月28日のニュース