【安田記念】フォワード“型通り”上々１２秒３

岩田騎手を背に坂路で追い切るエーシンフォワード

　競走馬が最も走ると言われる休み明け３戦目。エーシンフォワードが型通りに迫力を増している。開門直後の坂路。岩田を背に、軽く仕掛けて１Ｆ１２秒３と弾むような伸び脚。雨でぬかるむウッドチップを蹴散らし、力強く駆け抜けた。西園師も「きょうは馬場も悪いし、岩田君には１Ｆをしっかり伸ばしてほしいと。この馬場で１２秒３なら上々。脚さばきも良かった」と納得の表情だ。

　昨秋、マイルＣＳ制覇で男を上げたが、ここ２戦は高松宮記念９着、京王杯ＳＣ８着と低迷。だが、指揮官に悲観の色はない。敗因がはっきりしているからだ。「高松宮記念は香港遠征の疲れを取って、リフレッシュした直後。前走は５９キロに加え、ピンク帽（８枠）で外枠の不利。それでも着順ほど負けていない。叩き３戦目の上昇度を考えれば互角にやれるはず」

　最大の敵は未対戦のアパパネだ。ヴィクトリアマイルには西園師も驚嘆したという。「ここ数年、ブエナビスタの負けは想像できなかったのに、互角の競馬をした上で破った。アパパネは格上でしょう。ただ、うちのもＧ１ホース。あとは岩田君に任せます。脚をためて我慢できれば、あの馬を脅かすことはできると思う」。３頭出しの強力布陣で挑む西園厩舎。人気は好調シルポート！？だが、Ｇ１馬フォワードの鬼脚がサク裂する態勢は整っている。