7歳馬カンパニー今が旬!/マイルCS

[ 2008年11月20日 06:00 ]

横山典を背に坂路を駆け上がるカンパニー

 坂路で追われたカンパニーは前半からグングン加速して12秒8、12秒2の速いラップを刻んでいく。この勢いで後半も持つのか…その懸念は的中。最も傾斜がきついラスト1Fは14秒2。完全に脚が上がり、見た目の印象は良くなかった。

 それでも、この一戦に懸ける陣営の意気込みは十分すぎるほどに伝わってきた。音無師が説明する。「中2週続きでレース間隔は詰まっているけど、ここまで順調にきた。この後はひと息入れられるし、ジョッキーも指示通りにいっぱいに追ってくれた。それでいい。最後だけ見ると“何だ?”と思うかもしれないけど、全体を見てほしい。きびきびしたいい走りをしている」
 馬場が荒れて時計が掛かるコンディションの午前9時半すぎ。4F52秒0は相当に速い。このレースを今年の最終戦として目いっぱいの仕上げを施したわけだ。見た目の印象だけにとらわれると出来の良さを見逃してしまう。
 横山典も好感触だ。「前半が速くて最後は歩いた。でも、いっぱいに追えて良かったんじゃないかな。天皇賞であれだけ走って体が硬くなるのが嫌だったけど、柔らかかった。前回もいい感じだったけど、今回の方が数段良さそう」。タイム差なしの4着まで猛烈に追い込んだ前走より状態は上向きというジャッジだ。
 体調の良さを末脚の爆発力に転化させるのか、今年の中山記念やマイラーズCのような先行力につなげるのか。「作戦はゲートが開いてから考える」。名手は胸の内を明かさなかった。だが、惜敗した前走の悔しさをぶつけてくるのは間違いない。京都外回りは05年京阪杯などで凄みを感じさせた得意コース。最高のパフォーマンスが期待できる。(原口 公博)

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2008年11月20日のニュース