「豊臣兄弟」光秀・要潤“本能寺ゲージ”は現状1割未満?「まだ戸惑い」「誰かに焚きつけられないと…」

[ 2026年4月26日 20:45 ]

「豊臣兄弟!」明智光秀役・要潤インタビュー(下)

大河ドラマ「豊臣兄弟!」で難役・明智光秀に挑む要潤。大河出演は5年ぶり4回目となり、戦国大河は初(C)NHK
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 俳優の要潤(45)がNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」(日曜後8・00)で知将・明智光秀役に挑み、存在感を示している。大河出演は2021年「青天を衝け」以来5年ぶり4回目で、戦国大河は初。戦国最大のミステリー「本能寺の変」(1582年・天正10年)へ期待は高まるばかりだが、光秀に討たれる織田信長役の俳優・小栗旬(43)とは意外や対面で初共演。要は26日放送の第16回「覚悟の比叡山」を「第一歩、最初の布石」と捉え「本能寺の変」における光秀の怒りを「富士山」に例えた。現時点における「本能寺の変」の解釈、そして“本能寺ゲージ”の割合は?

 <※以下、ネタバレ有>

 俳優の仲野太賀が主演を務め、NHK連続テレビ小説「おちょやん」などの八津弘幸氏がオリジナル脚本を手掛ける大河ドラマ通算65作目。“天下一の補佐役”豊臣秀長を主人公に、豊臣兄弟の絆と奇跡の下克上を描く。兄・豊臣秀吉役は俳優の池松壮亮が演じる。

 今作の役柄紹介は「領民に慕われ名君と称された人格者であり、教養に長けた文化人であったともいわれているが、その素顔はいまだ謎のベールに包まれている」という奸臣・明智光秀。大河ドラマにおいては、俳優の長谷川博己が主演を務めた20年「麒麟がくる」で主人公に(信長役は染谷将太)。1996年「秀吉」では俳優の村上弘明(信長役は渡哲也)、23年「どうする家康」では怪優の酒向芳(信長役は岡田准一)。作品毎にキャラクターづけが異なるのも興味深い。

 役作りについて、要は「僕が裏切るのは周知の事実なので、やはり振り幅が大きければ大きいほど、光秀が本能寺で信長にぶつけるエネルギーも巨大になりますし、視聴者の皆さんにも楽しんでいただける。なので、初登場(第10回・3月15日)からここまでは、反旗を翻す人には見えない、とことん“いい人”を演じるようにしています。信長は信長で小栗さんが激しいお芝居をされているので、対照的な立ち位置になっていますし、“光秀がかわいそう”と感情移入していただけるキャラクター作りを心掛けています」とアプローチ。

 戦国大河においてはキーパーソンとなる大役。「大河は出演自体が誉れなことですし、今回は反響も大きいと感じています。数々の名優の方々が演じてこられた役なので、その名に恥じぬよう一生懸命取り組んで、僕は僕なりの明智光秀を創り上げないと思っています」と身を引き締める。

 SNS上においては、光秀が本能寺に向かう過程を「本能寺ゲージ(メーター)がたまる」「本能寺ポイントが上昇」などとゲームに例えて表現。要も「大河の撮影は飛び飛びになることもあるので、今、怒りのバロメーターがどのぐらいなのかは、監督とも慎重に確認しながら。“このシーン、意外と怒っていないよね”とならないよう、視聴者の皆さんに“そろそろ来るね”とワクワクしていただけるよう、右肩上がりの怒りにしたいと考えています」と“その時”へ着々と準備を進める。

 「比叡山焼き討ち」(1571年・元亀2年)をめぐり、足利義昭(尾上右近)からは叱責、織田信長(小栗旬)からは恩賞。光秀の板挟みが鮮明となった第16回だった。

 「公方様をお守りする、ということは木の幹として持っていますが、公方様の前ではこういう顔、信長の前ではこういう顔と決めてしまうと、薄っぺらく見えてしまう。なので、2人の間で曖昧に揺れ動く、自分の居場所を探せば探すほど迷路に入るという、分かりやすいキャラクターにはしていないので、演じるのが本当に難しいです」

 「比叡山の件は、じゃあ、自分はどうすればよかったのか。何が正解だったのか。この先、どちらに付いていけばいいのか。光秀の苦しみが色濃く出た回だと思います。ある意味、本能寺への第一歩、最初の布石と言えるヤマ場。まだ先は長いので、これから2個も3個も山をつくって、本能寺に至った時には富士山よりも高く大きくなった山をドカーンと壊すことになると思います(笑)」

 「本能寺が富士山とすれば、第16回時点の本能寺ゲージはどのぐらい?」と尋ねると「それこそ、あづち信長まつり(滋賀県近江八幡市安土町)にお邪魔した時に(滋賀県と京都府にまたがる)比叡山も見に行ったんですが、山頂も見えて、すぐ登れそうな感じだったので、比叡山ぐらいですかね?(笑)。200メートルぐらいですかね?光秀の感情としては、怒りというよりは、まだ戸惑いの方が大きいと思います。どうして自分ばかりが無理難題を押しつけられるのか、と」。実際、比叡山の最高峰・大比叡の標高は848メートルで、要の位置から見えたのは別の峰だったよう。いずれにしても、感覚的には“本能寺ゲージ”は1割未満といった程度か。

 光秀は何故、主君・信長を討ったのか。

 「『豊臣兄弟!』の明智光秀は、何かの責めを負ったとしても、グルっと一周思いを巡らせて“自分が悪かった”という部分に着地してしまう。気が長い人だから、直情的にキレることはなく、我慢して陰に入る。彼のキャラクターを考えれば考えるほど、自分を奮い立たせて、自発的に謀反を起こす人ではないですよね。自分は弱く意気地のない人間、意思や願望のない人間、がベースにありますから」

 第12回(3月29日)、木下藤吉郎(池松壮亮)への告白が象徴的だ。

 「私はかつて、生まれ育った明智の里を斎藤家に奪われ、民たちを守ることもできず、己だけ美濃から逃げ出した情けない男なのだ。私はたまたま明智の家に生まれ、たまたま家督を継いだだけの、ただそれだけの男だった。何も成せず、何者にもなれぬまま、それからおよそ10年、私はずっと考えてきた。食うこともままならず、妻や娘に惨めな思いをさせることしかできぬ無様な己に、何の値打ちがあるのかと。私は何のために生まれてきたのか、何のために生きているのかと。考えることすらやめようとしたその頃、あのお方(義昭)と出会うたのじゃ」

 「やはり誰かに焚きつけられないと、光秀の中に“その感情”は生まれないのかなと僕は思っています」と現状の見解を明かした。

 「本能寺の変」まで劇中11年。“要光秀”の“爆発”を存分に堪能したい。

 =インタビューおわり=

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