まだ速く、まだ遠くへ――DuelJewel、28年目の夜に鳴らした「Last train」という“発車ベル”
Photo By 提供写真
5人組ヴィジュアル系ロックバンド「DuelJewel」が14日、東京・渋谷ストリームホールで全国ツアー「腐敗した太陽、望まれた月」の最終公演を迎えた。9月20日に開幕し、全15公演。結成28年目の師走の渋谷で刻まれたのは、今も進行形で続く「旅」の途中だった。(ヴィジュアル系特集取材班)
本編ラスト、16曲目に投下された「Last train」。ばるが打ち付けたシンバルのクラッシュ音が、新たな旅路への“発車”を告げた。メタルを基調とした爆速の重低音がとどろいた瞬間、フロアの床が、文字通り揺れた。
客席の理性のタガが外れる。長髪を左右に振り回し、激しくジャンプしながら、両手を右、左と交互に挙げてステージと対峙する観客たち。ギターのShunが天を仰ぐように高速フレーズを叩き込み、負けじと祐弥のピッキングも加速する。ベースのNatsukiがステージ上で躍動しながらリズムの土台を強固に支え、その背後でドラムのばるが鬼気迫る表情でスティックを振り下ろす。
「残ってるHPを全部使い切る感覚だった」(ばる)。ツアーファイナルの本編ラストを、まさにその言葉どおりに締めくくった。演奏を終えたステージと客席には、汗と荒い呼吸が“生きた証”として刻まれていた。
もちろん、DuelJewelの魅力は衝動的な激しさだけではない。中盤では、「待宵月 -MATSUYOINOTSUKI-」から「感情六号線」へと続く流れで、会場の空気を一変させた。
ピンク色の照明に照らされた客席をゆっくりと見渡しながら、隼人の歌声は、死と恋の境界線をなぞるように甘く、切なく響く。そこに絡む祐弥のギターは、むせび泣くような音色で胸を締め付けた。年月を経たからこそ得た、抗いがたい色香が会場を包み込む。
10曲目「against」で再び爆音が客席を襲う中、ステージ上で左右に動く隼人が、ふとShunの左肩に手を置き、抱き寄せるように歌う。Shunは一瞬だけ、柔らかな笑みを返した。
言葉はない。だが、28年という時間が、その一瞬に凝縮されていた。少年時代から一緒に音楽を続けてきた者同士にしか生まれない、静かな信頼。それが、何より雄弁に“変わらぬ絆”を物語っていた。
アンコールでは、予期せぬアクシデントも起きた。機材トラブルで演奏が2度中断。かつてなら「焦りや、みんなへの申し訳なさが先に立ったかもしれない」(隼人)。だが、この日は豊富なキャリアに裏打ちされた泰然自若とした対応を見せた。わずかな間をつなごうと、祐弥が即興でファンク調のフレーズを弾き始める。そこへ「直った!」の声が飛ぶ。
「俺のファンクの気持ちどうするんだよ?」
会場は一瞬で笑いに包まれ、トラブルは“この日だけの特別な思い出”へと昇華された。
終盤には、来春ツアーの開催も発表された。4月1日の渋谷REX公演を皮切りに、札幌では4日、5日とBessie Hallで連夜のライブを行い、柏、新横浜、宇都宮、仙台へと足を延ばす。その後も福岡、大阪、名古屋、西川口、前橋と全国各地を巡り、ツアーファイナルは5月31日、横浜みなとみらいブロンテで迎える予定だ。
このほか、年をまたいでのバンド初となるカウントダウンワンマンを経て、来年3月1日には恵比寿ガーデンホールでの周年公演も控えており、DuelJewelの「旅」は、まだまだ続いていく。
かつて、2016年の解散ライブで、隼人は無意識にこんな言葉を残していた。
「この旅は終わらない」
あれからまもなく10年になる。ダブルアンコールまで全21曲、約2時間20分のステージを終えたフロントマンは、客席にこう呼びかけた。
「9月から考えたら、本当に長い時間を一緒に過ごしてきたなと思います。みんなのおかげで、この旅がまた、ずっとずっと続くように願っています。そのためにも、また元気に再会したいと思います」
本編ラストに鳴り響いた「Last train」は、終わりを告げる終電ではなく、新しい景色へ向かう発車ベルだ。誰一人、乗り遅れることなく。DuelJewelの5人とファンは、同じ列車に乗り込み2026年へ――。そしてその先へと、続いていく。
【セットリスト】
2025年12月14日(日) 渋谷 STREAM Hall
DuelJewel全国ツアー「腐敗した太陽、望まれた月」ファイナル
1.DISTINATION
2.SPEED LOOP
3.死と死と
4.Bluff
5. Moon Struck ~LIVE edition~
【MC】
6.待宵月 -MATSUYOINOTSUKI-
7.感情六号線
8.es
9.It's just love
10.against
【MC】
11.鮮血噴き出すこの死の中で
12.人に非
13.Rotten Sun
14.Beauty of the lie
15.神人絵
16.Last train
【アンコール】
17. Only Love
【MC】
18.62
19.outsider
20.Trust
【アンコール2】
21.Tales
「DuelJewel独占ソロインタビュー&ライブレポート|ヴィジュアル系ロック最前線」特集記事
-
【セットリスト】DuelJewel全国ツアー「腐敗した太陽、望まれた月」…
[ 2025年12月15日 20:00 ]
-
「最後、いよいよ来るぞっていう感じが」――DuelJewel・ばるが語る、…
[ 2025年12月15日 20:00 ]
-
「今日も長い旅の“いい1ページ”」――DuelJewel・隼人 ツアーファイ…
[ 2025年12月15日 20:00 ]
-
まだ速く、まだ遠くへ――DuelJewel、28年目の夜に鳴らした「Last tra…
[ 2025年12月15日 20:00 ]
-
「結局この5人で一緒にいるのが楽しいんです」――DuelJewel、“自然体…
[ 2025年10月16日 11:00 ]
「美脚」特集記事
芸能の2025年12月15日のニュース
-
森咲智美、家族4人の旅行ショット公開 プロ野球選手の夫は移籍が決まったばかり「慌ただしい毎日だけど」
[ 2025年12月15日 23:02 ] 芸能
-
栗原恵さん ジャイアントパンダとの初対面目指すも…まさかの事態「どこにいるんだろう」
[ 2025年12月15日 22:58 ] 芸能
-
博多華丸「よく今まで35年ひた隠しにしてきたね!」 大吉が「黙ってた!」カミングアウトに驚がく
[ 2025年12月15日 22:55 ] 芸能
-
かまいたち濱家 今年のベストバイを渋々紹介 お取り寄せリピート「人気出てなくなったら嫌…」
[ 2025年12月15日 22:54 ] 芸能
-
山下智久 亀梨和也とは「途中ケンカ時期はありました」と明かす 和解のきっかけは共演ドラマ
[ 2025年12月15日 22:39 ] 芸能
-
ムロツヨシ 大学入学もわずか3週間で中退した理由明かす「学歴を捨てますってことで」
[ 2025年12月15日 22:34 ] 芸能
-
アルシンド氏 現在の職業明かす 父からアドバイス受け準備「すべて日本のおかげです」と感謝
[ 2025年12月15日 22:30 ] 芸能
-
キングオブコント2025年ファイナリスト「青色1号」が年間王者 来年は「太田プロ初の賞レース王者」だ
[ 2025年12月15日 22:23 ] 芸能
-
栗原恵さん 中学生で一人暮らし 背中押した母の言葉「ああ、これが母親が言っていたことか」
[ 2025年12月15日 22:22 ] 芸能
-
ムロツヨシ 佐藤二朗とそろって「こいつは凄い」大絶賛する女優とは 福田雄一監督も大喜び
[ 2025年12月15日 22:20 ] 芸能
-
中川安奈アナ 激レア? スッピン眼鏡姿を披露、日焼けくっきりの背中に「コロンビアの太陽おそるべし」
[ 2025年12月15日 21:59 ] 芸能
-
栗原恵さん 昨年出産した長男の子育て明かす「何でも口で確認してって時なんで」 24年に結婚
[ 2025年12月15日 21:57 ] 芸能
-
演歌歌手・中澤卓也 誹謗中傷に法的措置で「当該人物の身元の特定に至りました」刑事告訴も受理
[ 2025年12月15日 21:51 ] 芸能
-
博多華丸・大吉 “のんべえ”の2人が“ノンアルの人”の酒席同席に思うこと「強いて言えば…」
[ 2025年12月15日 21:43 ] 芸能
-
元宝塚41歳女優 第1子出産を報告 「毎朝無事に呼吸していることにホッ」
[ 2025年12月15日 21:41 ] 芸能
-
緊急搬送から8日…“アニソン界の大魔神”宮内タカユキ 安静の日々過ごし回復「次のステージへの準備を」
[ 2025年12月15日 21:28 ] 芸能
-
小柳ルミ子 「手術をします」と報告、レコーディング後を予定「諸悪の根源を退治します!」
[ 2025年12月15日 21:22 ] 芸能
-
「ラブライブ!」声優・逢田梨香子 インフルエンザり患で21日配信休止「ご迷惑をおかけします」
[ 2025年12月15日 21:15 ] 芸能
-
ナイツ塙 事務所後輩ニッチェのTHE W優勝を称賛「ニッチェの良さが全部詰まってた」
[ 2025年12月15日 21:11 ] 芸能
-
二階堂ふみ 「カリスマ」と称する同世代俳優とは プライベートでも親交「出会えてよかった」
[ 2025年12月15日 21:07 ] 芸能




















