小栗旬語る“理想のリーダー像”とは?40代突入「これほどとは」想定外の忙しさ「フロントライン」熱演
映画「フロントライン」主演・小栗旬インタビュー
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俳優の小栗旬(42)が映画「フロントライン」(監督関根光才、13日公開)で5年ぶりのスクリーン単独主演を果たした。日本で初めて新型コロナウイルスのクラスター(集団感染)が確認された豪華客船ダイヤモンド・プリンセス号を舞台に、船内で対応・治療に当たった医師たちの闘いを描く今年最大の注目作の一つ。小栗は刻一刻と変わる状況に立ち向かうリーダー役を体現。撮影の舞台裏や40代の展望を聞いた。
「救命病棟24時」「コード・ブルー―ドクターヘリ緊急救命―」(フジテレビ)などの医療ドラマを手掛けてきた増本淳氏が、今作を企画・プロデュース。実際に乗船した医師との会話を機に、自身による300ページを超える取材メモからオリジナル脚本も執筆した。
出動要請の下、現場に駆けつけたのは災害派遣医療チーム「DMAT(ディーマット)」。地震や洪水などの災害対応のスペシャリストだが、未知のウイルスへの対応は経験がなく、訓練もされていない。
小栗が演じるのは、たたき上げの救急医・結城英晴。対策本部に詰め、厚生労働省の役人・立松信貴(松坂桃李)とともに指揮を執る。隊員・真田春人(池松壮亮)らを率いる船内対応のトップは、結城と旧知の医師・仙道行義(窪塚洋介)。ダイヤモンド・プリンセス号が横浜港に入港した2020年2月3日から、世界56カ国3711人に及ぶ乗客乗員全員の下船が完了した3月1日まで、未知のウイルスと直面した約1カ月。“最前線(フロントライン)”で何が起きていたのか。事実に基づいて克明に映し出し、極上の人間ドラマを紡ぎ上げる。
結城と立松は電話やリモートで各所に指示・交渉を行うシーンが多い。実は「対策本部パート」は約1週間で一気に撮影。小栗は「5日目、6日目ぐらいになると、みんな疲弊してきて、当時、奮闘された方々もこういう感じだったのかなと追体験をしているようでした。今、振り返ってみると、逆にこの撮り方でよかったなと思います」と手応えを示した。
結城のモデルとなったのは阿南英明医師、仙道のモデルとなったのは近藤久禎医師。「阿南先生が近藤先生にお会いした時、この人が船内に行ってくれるなら、自分の仕事はみんなが動きやすい環境を作ることだと思われた、というお話をうかがって、ストンと腑に落ちました。お二人ともハードな任務ですけど、阿南先生の方は交渉や調整に骨が折れる大変さ。そもそも経験のないウイルス対策を任されたことへの戸惑いがあって、その中で、どういうプランを成立させれば1人でも多くの命を救えるのか。悩み続けられた先生たちの実体験は、たくさんうかがえたので、俳優としての自分は、演じる上で無理な枷(かせ)を作る必要性もなく、その都度その都度、迷いながら体験していけばいいんだ、と。そういう意味で、芝居の苦労というのはあまりなかったかもしれません」と振り返った。
22年には、NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」主演。鎌倉幕府2代執権・北条義時役を勤め上げた。クランクアップ取材で、40代の展望を尋ねると「特に何も考えていないんですよね。本当は休みたかったんですが、(吉田)鋼太郎さんから(20年6月にコロナ禍で)中止になった舞台(『ジョン王』22年12月~23年2月に上演)に誘われて、正直、面倒くさいと思っています(笑)」と冗談めかしながら「舞台が終わったら、本当の意味で自分の今後を考える時間を1回作らなければ、とは思っています」と語っていた。
記者としては、それ以来のインタビュー。あらためて質問してみると「(自分の今後を)考えはしたんですけど、今、起きている現実は全然違いますね。ありがたいお話なんですけど、これほど忙しくなるとは」と想定外の多忙ぶりに苦笑い。「クオリティー重視の作品を年に1本ぐらい」のペースが理想だったが、待機作が目白押しとなっている。
理想のリーダー像は「自分もまだ全然なれていないんですけど、面倒くさがらない人」。今年3月には、初のファン感謝祭イベント「Tristone Fan Fes 2025~UNDOKAI~」(さいたまスーパーアリーナ)を、所属事務所のリーダー・小栗を筆頭に開催した。
「(開催に)たどり着くまでに、逃げ出したかったり、後回しにしたくなるようなことが色々と起こるんですよね。人が対応できるタスクの量というのは決まっていて、それがいっぱいになった時、別の人に素早くパスを出せるか。チーム全体のために、自分のところで停滞させない。それが重要だなと実感しました。『フロントライン』の結城は、それができていますよね」と今作からも刺激を受けた。
Netflixシリーズ「ガス人間」(配信時期未定)、Netflixシリーズ「匿名の恋人たち」(今年10月世界独占配信)、フジテレビ月9「信長協奏曲」(14年10月期)に続いて織田信長役に挑むNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」(26年1月スタート)と今後もビッグタイトルが続く。
「自分はどうしても舞台が好きなので、今は早く演劇がやりたいですね。30代前半ぐらいまでは年に1本ぐらいのペースでできていたんですけど、今は『ジョン王』から2年空きましたし。ステージに立てる日が早く来るのを待っています」
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