藤本四段が加古川青流戦を18歳3カ月で史上最年少制覇 今年度勝率も藤井王将を追う2番手に浮上

[ 2023年11月5日 15:10 ]

加古川青流戦を史上最年少の18歳3カ月で制し、羽生善治会長(左)から賞状を受け取る藤本渚四段
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 将棋の藤本渚四段が5日、兵庫県加古川市で第13期加古川青流戦決勝3番勝負の第2局に臨み、前日4日の第1局に続いて勝利して棋戦初優勝を果たした。高校生の藤本は18歳3カ月での優勝で、現在名人戦順位戦のA級に所属するトップ棋士、佐々木勇気八段(29)が第3期で達成した19歳2カ月での加古川青流戦の最年少優勝記録を11カ月更新した。

 「1、2局目とも中終盤が難しく1局目は負けたところもあった。実力は互角と思うので、運がよかった」

 相手は吉池隆真三段(18)で、戦型は先手から相雁木(がんぎ)へ進んだ。さらに穴熊へ組み替えた藤本が受け、吉池が攻める展開が長く続いた127手目、反撃開始の香打ちから吉池王を143手で寄せ切った。

 加古川青流戦は四段と三段、女流棋士、アマチュアに出場資格がある若手棋士の登竜門。藤井聡太王将(21)=名人、竜王、王位、叡王、王座、棋王、棋聖含む8冠=に10月、8冠目となる王座を奪われた永瀬拓矢九段(31)は第2期覇者だった。藤井も第7期に出場したが、準々決勝で敗退していた。

 藤本にとって加古川は第2の故郷と言える。師匠の井上慶太九段(59)が在住し、その道場へ小学校時代、故郷の高松市から通った。今秋は新人王戦でも決勝進出し、こちらは10月31日、同じ井上門下の兄弟子・上野裕寿四段(20)に敗れた。

 「新人王戦で悲しい目に遭った。優勝できてよかった」

 この日の勝利で今年度成績を27勝6敗とした。勝率を・818へ伸ばし、1位・藤井の・848(28勝5敗)を追う2番手に。27年ぶりに全冠制覇を達成した絶対王者の背中を追う存在に、藤本が浮上してきた。

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