「どうする家康」ネット号泣 だから夏目広次の名前を間違えた…初回からの伏線に甲本雅裕も衝撃「マジか」

[ 2023年5月14日 20:45 ]

「どうする家康」夏目広次役・甲本雅裕インタビュー(1)

大河ドラマ「どうする家康」第18話。夏目広次(甲本雅裕)は徳川家康との別れに「殿は、きっと、大丈夫」――(C)NHK
Photo By 提供写真

 嵐の松本潤(39)が主演を務めるNHK大河ドラマ「どうする家康」(日曜後8・00)は14日、第18回が放送され、主人公・徳川家康が武田信玄に惨敗した「三方ヶ原の戦い」(元亀3年、1573年)の“真実”が描かれた。家康の人生最大のピンチを2部構成で壮大かつ丹念に紡いだドラマ前半のクライマックスの一つ。事務方トップ・夏目広次の忠義と“名前間違い”の理由判明・伏線回収に、視聴者は号泣。初回(1月8日)から夏目役を好演してきた俳優の甲本雅裕(57)に撮影の舞台裏を聞いた。

 <※以下、ネタバレ有>

 「リーガル・ハイ」「コンフィデンスマンJP」シリーズなどのヒット作を生み続ける古沢良太氏がオリジナル脚本を手掛ける大河ドラマ62作目。弱小国・三河の主は、いかにして戦国の世を生き抜き、天下統一を成し遂げたのか。江戸幕府初代将軍を単独主役にした大河は1983年「徳川家康」以来、実に40年ぶり。令和版にアップデートした新たな家康像を描く。古沢氏は大河脚本初挑戦。松本は大河初主演となる。

 第18回は「真・三方ヶ原合戦」。討ち取られたかに思われた徳川家康(松本潤)。その亡骸は、金荼美具足(きんだみぐぞく)に身を包んだ夏目広次(甲本雅裕)だった。

 夜、三方ヶ原の集落。逃げ延びた家康たちが潜んでいるところに現れたのは、夏目だった。三河一向一揆の際も、謀反の罪は不問に。夏目は「足りませぬ。一度ならず二度までも、殿のお命を危うくした。この不忠者を、ここまで取り立ててくださった。これしきの恩返しでは足りませぬ」――。

 家康がいつも夏目の名前を間違えるのは、幼少期の記憶があったため。24年前、蒲郡の港。夏目“吉信”は幼き家康を織田に奪われる失態。家康の父・松平広忠(飯田基祐)は夏目に改名を促し、切腹を免じた。

 家康は嗚咽し「駄目じゃ、吉信、駄目じゃ」。夏目は「殿が死ななければ、徳川は滅びませぬ。殿が生きてさえおれば、いつか信玄を倒せましょう。殿は、きっと大丈夫」。幼き家康に掛けた言葉と同じものを最後に伝え、家康の身代わりとなるべく、金陀荼美具足をまとい、敵兵に向かっていった…。

 「三河一向一揆」「伊賀越え」と並び、徳川家康の“3大危機”に数えられる「三方ヶ原の戦い」が、第17回「三方ヶ原合戦」(5月7日)に続いて2週にわたって描かれた。

 初回から“伏線”が張り巡らされていた。若き家康は父の法要のため、駿河・駿府から故郷の三河・岡崎へ里帰り。酒井忠次(大森南朋)ら家臣たちが出迎え、それぞれにあいさつしたが、家康は「殿!某は、夏目広次にございます」と名乗り出る男を覚えていなかった。

 「視聴者の大半の皆さんは、夏目がいつまで経っても名前を間違えられるのは、ギャグか何かだと思っていたんじゃないでしょうか。正直な話、僕も夏目の名前の“真実”を知る前は、どうやって面白いシーンにしようかなんて考えていたぐらいです」

 甲本が夏目役を演じていくにあたり、早く名前間違いの“顛末”を知ってもらった方がいいとスタッフが急ぎ「第18回のその部分を、先に準備稿のデータで頂きました。最初に読んだ時は『マジか』と思いましたね。翌朝、松本君に会った瞬間、『読んだ?』『ヤバいですよね』という会話になりました」と衝撃の大きさを明かした。

 このように、夏目の名前の“真相”は「かなり早い段階で分かったんですけど、それが初回を撮る前だったかどうかは、もうかなり時間も経っていますし、必ずしも順撮りでもないので、記憶があやふやで(笑)。もしかしたら、初回は名前の“真実”を知らずに撮っていたかもしれません。ただ、第7回や第8回でも名前間違いのシーンがあるのは台本を読んで知っていたので、もしかしたら、これは夏目の重要なファクターなのかもしれないと直感しました。一回一回コメディーにしていくと、夏目のキャラクターが出来上がってこない。なので、最初から一か八かで真剣に臨んだよう覚えがあります。毎回ギャグにしていたら、エラいことになっていましたね(笑)」と振り返った。

 身代わりの申し出については「現代だと考えられないような思考ですが、夏目にとってはごく自然な行為」と解釈。「この役を頂いた時、現代の自分には想像もつかないところまで飛ばないといけないと思いました。もしかしたら、夏目は、他の武士たちも、どういう死に方をするのかということを考えて生きていたんじゃないかと。生き方よりも、死に方。そうすると、殿の身代わりになれるというのは、夏目にとっては最高の死に方だったと思います」と明かした。

 =インタビュー(2)に続く=

続きを表示

この記事のフォト

「美脚」特集記事

「STARTO ENTERTAINMENT」特集記事

2023年5月14日のニュース