松原耕二キャスター 政府の原発新増設への方針転換に「世界有数の地震大国であることを忘れてはいけない」

[ 2022年8月28日 10:17 ]

東京・赤坂のTBS社屋
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 TBSの松原耕二キャスターが28日、TBS系「サンデーモーニング」(日曜前8・00)に出演。政府が24日に将来的な電力の安定供給に向けて次世代型原発の建設を検討する方針を公表したことに言及した。

 東京電力福島第1原発事故以降、原発の新増設やリプレース(建て替え)は想定しないとした従来のエネルギー政策の基本方針の転換となる。最長60年としてきた原発の運転期間の延長も検討する。来年以降には、既に新規制基準の審査に合格している原発7基を追加で再稼働させることも目指す。脱炭素化を進めながら安定した電力供給を図るため、原発を推進する構え。

 松原氏は「大きな背景にはウクライナ(へのロシアの侵攻)で電力不足ということが叫ばれた。その中で“原発動かさなきゃだめだよね”という声が物凄く産業界含めて上がってたということが大きかったと思うんですが、ただ電力不足がなぜ起きたか、その本質を考えると、福島第1原発の後に1回全部止めた。でもせっかく(原発が)あるから動かそうよと。やっぱり原発だよねという考えが消えなかった。それに固執したからこそ再生エネルギーの開発が遅れたわけですよね、欧州に比べると大きく。これが電力不足の本質なんだと思う」と指摘した。

 そして、「それなのに今、原発に戻ろうよというのは議論のすり替えのように思えます。確かに原発廃炉のためにも原子力を残すことはとても大事だと思う。だからといって新設までということになると、これは原発事故を経験した前に戻ることだと思う」と言い、東日本大震災について触れ「私も取材しましたけど、本当に思い出すとあの時、東日本壊滅のほとんど手前まで本当に行ってるんですよね。本当によくぞそうならなかったと今でも思います。だから喉もと過ぎれば、ではなくて、日本は世界有数の地震大国であることを忘れてはいけないんだと思います」と自身の考えを述べた。

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2022年8月28日のニュース