宝塚花組「巡礼の年」トップ柚香光「休演になった分まで出演者一丸となって心を込めてお届けします」

　宝塚歌劇団花組公演「巡礼の年～リスト・フェレンツ、魂の彷徨～/Fashionable　Empire」が14日午後3時半、東京宝塚劇場で初日を迎える。公演に先駆け通し舞台稽古でが行われた。

　公演ごとに男役の魅力を余すところなく披露し、ファンをとりこにしてきたトップスターの柚香光（ゆずか・れい）。今公演で「ピアノの魔術師」と称された天才ピアニスト、リストを演じる。

　舞台は19世紀のヨーロッパ。天賦の才と美しいビジュアルを持つリストの華やかな人生と葛藤、そして苦悩を、トップ娘役・星風（ほしかぜ）まどか演じる運命の人、マリー・ダグー伯爵夫人との恋を織り交ぜ物語が進む。

　また、最大のライバルであるショパン（水美舞斗＝みなみ・まいと）、男装の麗人ジョルジュ・サンド（永久輝せあ＝とわき）との友情と恋も描かれている。冒頭で柚香は特技であるピアノの弾き語りを披露する。

　ショー「Fashionable…」は、トップコンビを始め花組生が暑さを吹き飛ばすようなパワーあふれるダンスを届ける。
　公演関係者から新型コロナウイルス陽性が確認されたため、初日が2週間延期になった。柚香は「たくさんの方のご尽力のおかげで初日を迎えることができ感謝」とあいさつ。「お芝居はピアノの魔術師、リストを通して自分探しの旅に、ショーは舞台と客席が一体となってお楽しみください！休演になってしまった公演の分まで出演者一丸となり心を込めてお届けいたします」とコメントした。

　9月4日まで。千秋楽は全国の映画館でライブ中継、千秋楽と8月26日午後6時半に行われる新人公演は「タカラヅカ・オン・デマンド」でライブ配信される。