「ニャロメ」「ブタゴリラ」…声優・大竹宏さん 急性心不全で死去 90歳

[ 2022年8月10日 05:30 ]

大竹宏さん
Photo By 共同

 アニメ「もーれつア太郎」のニャロメ役などの声で親しまれた声優の大竹宏(おおたけ・ひろし)さんが1日、急性心不全のため死去したことが9日、分かった。90歳。神奈川県出身。葬儀は近親者で行った。

 関係者によると、大竹さんは持病もなく亡くなる直前まで元気な様子だったという。高校卒業後、1950年代後半のテレビ草創期から声優活動を開始。脇役が多かったが「もーれつア太郎」(69~70年)のニャロメ役で知名度を上げた。

 「ニャンゲン」を自称する架空の猫のキャラクターで「おれと結婚しろニャロメ!」が口癖。大竹さんは感情むき出しの声で演じ、ひねくれた猫は全国区の人気者になった。

 その後も明るい高音声域を生かし「キテレツ大百科」のガキ大将ブタゴリラ役、「Dr.スランプ アラレちゃん」のニコチャン大王、「マジンガーZ」のボス役などで活躍。子供番組「ママとあそぼう!ピンポンパン」ではカッパのカータンを着ぐるみで演じ、お絵描きや歌も披露した。

 15年、第9回声優アワード「功労賞」を受賞。翌16年3月の84歳の誕生日の翌日、自身のフェイスブックに「百歳まで“ニャロメ~!”と言い続けると宣言しましたのでオイソレと死ぬ訳にいきません」とつづっていた。

 ◆大竹 宏(おおたけ・ひろし)1932年(昭7)3月14日生まれ、神奈川県出身。明治高校卒。56年から声優を開始。初めての主要な役はテレビアニメ「狼少年ケン」(63年)のブラック役。三枚目的な役柄を得意とし、動物のキャラクターもこなした。アニメのほか、テレビ人形劇や、特撮ヒーロードラマの吹き替えも担当した。

続きを表示

この記事のフォト

2022年8月10日のニュース