斎藤莉奈 英国映画に主演 「自分の限界を考えない」

[ 2022年6月10日 08:20 ]

主演した英国映画「クリーチャーズ/宇宙から来た食人族」について語った斎藤莉奈
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 【牧 元一の孤人焦点】女優の斎藤莉奈(28)が17日公開の英国映画「クリーチャーズ/宇宙から来た食人族」(トニー・ジョピア監督)に主演した。

 地球侵略を狙う肉食エイリアン軍団と宇宙を救う力を秘めた小動物型エイリアン「マンピー」が登場するSFホラーコメディー。斎藤は、英国の地方で大学の仲間たちとともにエイリアンやゾンビと戦う日本人留学生・アカネを演じた。

 アカネが日本刀で敵を次々と斬り倒していく場面は見どころの一つ。斎藤は「興奮しました。エイリアン、ゾンビを斬るのは面白かったです」と笑顔を見せる。

 本格的なアクションに挑むのは今作が初めて。殺陣の動きは、英国人のアクションコーディネーターの指導を受けた。

 斎藤は「刀が相手にかすっているだけの動きを、いかに本当に斬っているように見せるか、いかに重みを出すかが難しかったです。殺陣は奥が深いと思いました」と話す。

 素手でエイリアンと戦う場面も見どころ。空手のような動き、素早く力強い動きが光る。

 「以前に少しだけやっていたボクシングがかなり生きていると思います。友人のご主人がジムをやっていたので、通うようになったんです」

 斎藤は13歳の時、「ミスセブンティーン2007」ファイナリスト入りをきっかけに芸能界入り。映画やドラマ、舞台で活動した後、2017年に活動の拠点をロンドンに移した。

 「大きくなって帰って来られればいいな、と思いました。米・ハリウッドと英国のワークショップを受けたのですが、英国の方が、好きな動物のことを学べ、動物のボランティア活動もできそうだったので決めました」

 今作の主演は、キャスティングの関係者から声がかかったのが発端。オーディションを経て、「刀で戦う日本人女性」というイメージの主人公への起用が決定した。

 本人は明るく表情が豊かだが、アカネは暗く無表情のキャラクター。演じる上で相当な役作りが必要だったことがうかがえる。

 「アカネは頭ではいろいろと考えているけれど、一匹おおかみで、あまり感情を顔に表さないので、難しい部分がありました。撮影開始前の約1カ月は、役に入っていくため、日常生活もあまり笑わずに過ごしたんです。撮影中はずっと英国の共演者の方々に仲良くしていただいていたのですが、自分の出番が近づくと、『私、入るね』と、1人だけ話の輪から外れていました」

 現在は拠点を日本に戻しているが、見ている先は海外。オンラインで、ハリウッド映画などのオーディションを受ける日々だ。

 「まだ日本の作品に出ることは考えていません。自分の限界を考えないようにして過ごしています」

 体が縮こまりがちな時代に、伸び伸びと活動する姿が新鮮だ。

 ◆牧 元一(まき・もとかず) 編集局総合コンテンツ部専門委員。テレビやラジオ、映画、音楽などを担当。

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2022年6月10日のニュース