食料、エネルギー危機の中で潤う産業 金平茂紀氏が指摘「そういうことにも目を向けないと」

[ 2022年4月30日 18:50 ]

東京・赤坂のTBS社屋
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 キャスターの金平茂紀氏が30日、TBS系「報道特集」(土曜後5・30)に出演し、ロシアのウクライナ侵攻による各国への経済、エネルギーの影響についてコメントした。

 番組では特集として、ウクライナで農業などの生産活動が停止している現状を取材。ある農家では、ロシアの攻撃によって小麦畑が荒らされたり、地雷を埋められるなどして、本来今の時期に行うべき種まきができない事態に。昨年収穫した小麦も、港へのアクセスができなくなり、輸出がストップしているという。その結果、世界各地で食料不足が起きている現状を伝えた。エネルギー不足も深刻で、電気料金が2倍にはね上がってしまった大阪の町工場の困惑する様子も報道。戦争の影響が世界に波及しているとした。

 金平氏は「1つの独立国が侵略されれば、生産活動って止まってしまうわけですよね。その影響というのは地球規模のものになってしまうこともある。蝶の羽ばたき理論とかバタフライ効果というのはあるんですけど、それを今、目撃しているんだと思う」と解説。「原油とか天然ガスとか、小麦、大麦、ひまわりという生産・流通の混乱で、一番困っているのは現地の農民たちだったり、町工場のおやじさんだったり、最貧国の飢餓に苦しむ人たち。弱い立場の人たちが苦しむということで、戦争を止めて何とか生産活動を再開するように持っていかないといけない」と訴えた。

 一方で金平氏は、食料、エネルギー危機の中で、潤っている産業があると指摘。「この戦争で武器供与がかつてないスピードで進んでいる。一部の軍需産業が株価が20%くらい上がっているという現実もあって、そういうことにもきちんと目を向けないといけないですね」と問題提起した。

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2022年4月30日のニュース