中村逸郎教授 ロシア軍の撤退は危険なシグナル!?「化学兵器を使うから前線の兵士を引き上げる作戦かも」

[ 2022年4月12日 18:46 ]

ロシアのプーチン大統領(AP)
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 ロシア政治を専門とする筑波学院大・中村逸郎教授が12日、TBS系「ゴゴスマ~GOGO!smile~」(月~金曜後1・55)にリモートで生出演。ロシアのウクライナ侵攻について語った。

 ロシア軍が現地時間11日夜、ウクライナのマリウポリでウクライナ軍人と市民に対し、化学兵器(毒物)を使用した可能性が指摘されている。ウクライナ軍によれば、ロシア軍が無人機から投下し、被害者には呼吸困難などの症状が見られるという。

 中村教授は化学兵器の使用について、ロシア軍の新司令官に就任したドボルニコフ氏が非常に深く関係していると指摘。ドボルニコフ氏を「シリアのアサド政権を支えた人」と紹介し、「当時(シリアで)化学兵器を使用した疑いが非常に強い。同じようなものがマリウポリでも使われた疑惑が深まっている」と述べた。

 プーチン大統領の狙いについては、「ウクライナ全土を誰も住めないような国土にしてやろうと(考えている)」と予想。「今、難民が430万人と言われてますけど、そうした中で化学兵器が本当に使用されたとするならば、ウクライナに留まっている人にとっては大変な恐怖になる。難民をもっともっとヨーロッパに送ってやろうという戦略が見え隠れする」と説明する。また、「ロシア軍が一部撤退という情報も出てきているが、これは戦闘を止めるとか停戦という方向ではなくて、化学兵器を使うから前線の兵士をロシア側に引き上げるという作戦かもしれないです」と語った。

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2022年4月12日のニュース