「鎌倉殿の13人」小栗旬「自分も昔、長く恋い焦がれた思い出があったり」義時感涙&八重笑顔の舞台裏

[ 2022年4月3日 21:20 ]

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」第13話。初恋の人・八重(新垣結衣)に長年の想いを打ち明ける北条義時(小栗旬)(C)NHK
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 俳優の小栗旬(39)が主演を務めるNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(日曜後8・00)は3日、第13話が放送された。

 <※以下、ネタバレ有>

 ヒットメーカーの三谷幸喜氏が脚本を手掛ける大河ドラマ61作目。タイトルの「鎌倉殿」とは、鎌倉幕府将軍のこと。主人公は鎌倉幕府2代執権・北条義時。鎌倉幕府初代将軍・源頼朝にすべてを学び、武士の世を盤石にした男。野心とは無縁だった若者は、いかにして武士の頂点に上り詰めたのか。新都・鎌倉を舞台に、頼朝の13人の家臣団が激しいパワーゲームを繰り広げる。三谷氏は2004年「新選組!」、16年「真田丸」に続く6年ぶり3作目の大河脚本。小栗は8作目にして大河初主演に挑む。

 第13話は「幼なじみの絆」。政子(小池栄子)が男児を出産し、源頼朝(大泉洋)の嫡男誕生に沸く鎌倉だったが、頼朝の浮気が大騒動に発展。激怒した北条時政(坂東彌十郎)は伊豆へと戻り、これを比企家の好機と捉えた能員(佐藤二朗)は源義経(菅田将暉)らに近づく。そんな中、北条義時(小栗)は八重(新垣結衣)のことを一途に思い、鎌倉と江間を往復する日々を送り…という展開。

 八重が裁縫をしていると、土産をどっさり抱えた義時に気づき、ハッと目を見開いた。義時が海産物を置いて、すぐ帰ると「え、怖い」――。

 木曽義仲(青木崇高)との信濃会談を前に、義時は再び江間へ。今度は山菜を持ってきた。八重は義時に気づくと、驚きのあまり柄杓を落とした。

 八重「小四郎殿、私、つらいです。勝手すぎます。あなたはそれでいいのかもしれないけど。それに、要らなかったら誰かにあげてって、なんで私が山菜好きな人をわざわざ探さないといけないんですか」

 義時「私は好きなのです。八重さんの、笑っている姿が」

 八重「笑えないです」

 義時「いつか、八重さんに笑いながら『お帰りなさい』と言ってほしい」

 八重「笑いながら言う人なんていません」

 義時「だから、また来ます」

 八重「また来ますって、自分の家でしょうが」

 そして、義仲との会談を終え、江間に帰ると、八重に追い出される頼朝を目撃。干したヤツメウナギなど信濃土産を持ってきた。

 八重「(怪訝そうに)なぜです?なぜ私に尋ねないのです。鎌倉殿と会っていたのかと、なぜ問い詰めないのです。私のことを慕ってらっしゃるんでしょう?だったら、聞いたらどうなんです。何もございませんでした。かつて心を通い合わせた相手が、今も想いを引きずっているだなんて、殿方の勝手な思い込み。ホッとされましたか」

 義時「これは、信濃の山中で採れた茸です。茸はお嫌いなんでしたっけ。どちらでも、よいのです。ここに鎌倉殿を招き入れたとしても、私は構いません。私と八重さんは幼なじみ。私の想いは、あの頃からずーっと変わりません。私はそれを大事にしたい。八重さんに振り向いてもらいたい、そんな大それたことはもう、考えません。振り向かなくても構わない、背を向けたいのなら、それでもいい。私はその背中に尽くす。八重さんの後ろ姿が幸せそうなら、私は満足です。しばらくここには戻りません。八重さんはどうか、ここにいてください。あなたはやっぱり、伊豆の景色がよく似合う。伊東の館に紫陽花を届けたあの日から、ずっとそう思っておりました。帰ります(と立ち上がる)」

 八重「待って。小四郎殿、お役目、ご苦労さまでございました(と頭を下げる)。(柔らかな笑みを浮かべ)お帰りなさいませ」

 義時は座り直し「ただいま、帰りました」と男泣きした。

 第11話(3月20日)、求婚した八重に「お断りいたします!」とフラれても、見守り続けた義時。幼なじみ・義仲を慕う巴御前(秋元才加)にも感化され、ついに初恋の人・八重の心を動かした。

 番組公式ツイッターに公開された小栗の「かまコメ(撮影直前・直後の音声コメント)」(1分54秒)は以下の通り。

 ▼八重への想い「義時という人は、出会いが多いわけでもないと思うんですよね。その中で初恋の相手というか、その人がいつになっても輝いて見えているというか、そういう感じなのかなと思っていて。だけど、なかなか壮絶な人生を八重さんは生きているので、やっぱり彼女の笑っているところが好きとか、明るく楽しそうにしている瞬間を見ることが、自分にとっての喜びであるというようなことを信じ続けてきたんだと思うんですよね。彼女がそうじゃない環境になっていくにあたって、とにかく支えていきたいという気持ちが強くなっていって。だけど、本当にずっとそういう恋心を持っているから、やっぱりなんだかんだ自分は『幸せになってもらえれば、それでいいんだ』というところに、もう一つの気持ちが乗っかっているんだろうなと思うけれども、でも実際にそういうふうにならなかったとしても、彼女が安心して生きていける場所というものをつくっていってあげたいし、見つけてあげたいなと思っているんだろうなと演じています」

 ▼義時の気持ち「あまり理解できないです。でも、自分も昔、長く恋い焦がれた思い出があったりもしますし、そういうところとリンクさせながらというか。ずっと好きだった人って、ふと今になっても『元気にしてるかな』とか『元気にしててほしいな』と思ったりするというのはあるので、そういう気持ちなのかなと思っています」

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