直木賞作家・今村翔吾氏 ウクライナへの軍事侵攻に「始まるのは一瞬、終着させるのがいかに難しいか」

[ 2022年2月25日 18:43 ]

今村翔吾氏
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 直木賞作家の今村翔吾氏(37)が25日、TBS系「Nスタ」(月~金曜後3・49)にコメンテーターとして生出演し、ロシアのウクライナ軍事侵攻について私見を語った。

 ロシア軍は24日にウクライナへの侵攻を開始した。首都キエフや各地の軍事施設をミサイルで空爆したほか、ロシア同盟国のベラルーシ側や、南部のクリミア半島から地上部隊も侵入。米メディアは、ロシア軍がキエフまで約32キロの地点に到達していると伝えた。ウクライナは同日、ロシアとの国交を断絶し、ゼレンスキー大統領は同日(日本時間25日)、137人の死者が出たことなどを発表した。

 欧米各国や日本はロシアへの経済制裁発動を決定するなどしているが、効果を疑問視する声も上がっている。今村氏は「みんな各国、思惑があると思うんですけど、そこを模索していくと、その中にいかに一般市民が死ななくて済むような…きれいごとかも知れないですけど、道を模索していくというのが本当に重要になってくる」とコメントした。

 既に外交による解決を目指す局面ではなくなっている。今村氏は「あらためて、こういう戦争が始まるのは本当に一瞬で、終わらせるというか、一旦、終着させるのがいかに難しいかという局面になってくると思う」とし、「一般市民の命をどう守っていくのかを考えていかなければならないし、ウクライナも大統領もそれを考えていかなければいけないんだろうなと思います」と行く末を心配した。

 今村氏は「塞王の楯」で今年の直木賞を受賞。歴史小説を多数、執筆しており、今回の軍事侵攻を「歴史で見たら後詰めのない戦みたいな感じになっている」と表現した。さらに「歴史的にこれで勝ち得たことって、相手が食料難に陥るとか、季節的なもの以外はありえないと思う」と推測し、「大統領が何を一番に重きを置くかで、結構局面は変わってくると思う」とも分析した。

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2022年2月25日のニュース