立川談志さん“自撮り未公開映像”初公開 亡くなる直前まで最後の12年 フジ「ザ・ノンフィクション」

[ 2021年11月19日 18:00 ]

立川談志さんが“自撮り”した最後の12年間の未公開映像が「ザ・ノンフィクション」で初公開(C)フジテレビ
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 2011年に亡くなった稀代の落語家・立川談志さん(享年75)の未公開映像が没後10年の命日となる今月21日に放送されるフジテレビのドキュメンタリー番組「ザ・ノンフィクション」(日曜後2・00、関東ローカル)で初公開される。未公開映像は1999年から亡くなるまでの12年間、談志さん自身とマネジャーだった長男・慎太郎さんが撮影。約750本のテープ、1000時間にも及んだ。天才と呼ばれ、その破天荒な生き様が多くの人を魅了し続けた談志さんの知られざる最期を描く。

 サブタイトルは「切なくて いじらしくて メチャクチャなパパ~家族が映した最期の立川談志~」。これまで決して明かされることなく、家族だけが見つめ続けたという膨大な映像の始まりは、談志さんが63歳だった99年。「本にしないで画で映っていくという時代。具体的にそこに生きてはいなくてもタイムスリップできるようになってくる」という本人の言葉で、数奇な運命が記録されることになる。

 初公開映像の中には「生きるというのはつらい」「死にたい」という、誰にも打ち明けることのなかった本音を漏らす談志さんの葛藤する姿も。レンズ越しに映る、衰えを隠せない自分の体に戸惑い、心が壊れそうになりながらも、己をカメラにさらし「落語家なんだから、恥もすべてぶっさらす」と強がるなど、言いようのない不安とイラ立ちにさいなまれる姿が生々しく描かれる。

 記録し続けた映像の終盤には、11年3月6日、神奈川県川崎市・麻生市民館麻生文化センターで行われた「立川談志一門会」で談志さん最後の高座「蜘蛛駕籠(くもかご)」を終えた後の姿も映されている。声門がん進行により落語家にとって命とも言うべき声を失いながらも、死の直前までカメラに自らをさらし続けた談志さんの思いとは――。

 ナレーションは女優の満島ひかり(35)。談志さんの娘・弓子さんの視点から紡がれた数々の言葉を読み「ここに出てくる談志さんを見たら、とっても元気になると思います。初めて知る若い方も、楽しく飛び散るそのパワーに圧倒されるだろうし、談志さんの姿を久しぶりに見る方も『エネルギーあふれるこの感じ!忘れてた』と心躍るのでは。『人生を面白がる』、まるだしの姿がカッコ良くって、ナレーションを読んでいて体が熱くなるトキュメンタリーでした」と振り返った。

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