高月彩良 「新しいカギ」のコントで成長 「アドリブ力が磨かれたかも」

[ 2021年10月14日 08:30 ]

フジテレビ「新しいカギ」のコントでゾンビ役に挑んだ高月彩良
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 【牧 元一の孤人焦点】女優の高月彩良(24)が今月から土曜夜8時枠で放送されるフジテレビのバラエティー番組「新しいカギ」で、笑いに挑んでいる。

 番組は今年1月のパイロット版の好評を受けて4月に金曜夜8時枠でスタート。チョコレートプラネット、霜降り明星、ハナコがメインキャストを務め、コントを中心に個性的な笑いを生み出している。

 準レギュラーとして出演して来た高月は「テレビでコントに挑戦するのは初めてのことだったので、お仕事をいただいて新鮮に感じました。私も怖がらずに思いきりやっています。真剣にお笑いと向き合っているところを見ていただきたいです」と話す。

 芸能界入りのきっかけは、小学生の頃にスカウトされたこと。2008年にドラマで女優デビューする一方、女性5人組グループで音楽活動も経験した。

 「スカウトされる前までは宇宙飛行士になりたいと思っていました。でも、幼少期の写真を見返すと、全て変顔をしているんです。その時から、人に笑ってもらいたいという思いがあったのかもしれません。幼稚園の時、何の物語かは忘れましたが、劇で『風』の役をやって、音と動きで笑いを取った記憶があります」

 プロとして初めて笑いに挑んだ場は、ウッチャンナンチャン・内村光良のライブ「内村文化祭’18 灼熱」(18年)。好きなシンガー・ソングライターの尾崎豊さんにまつわるコントだった。

 「内村さんに『尾崎豊さんが好きなんです』と話したら、コントを作ってくださったんです。お客さまの前で好きな人のものまねをすることにプレッシャーを感じましたが、実際に舞台に立ったら思い切りできました」

 そして、臨んだ「新しいカギ」の現場。自身が出演したドラマ「教場2」のパロディーや、ゾンビに甘がみされた男が登場する「ギリギリセーフ」など、数々のコントに挑んで来た。

 「収録中、笑いを堪えるのに必死です。同じ台本をもらっていて流れを把握しているはずなのに、いざ芸人さんの演技を目の当たりにすると、吹き出しそうになります。もちろん、アドリブもあって、私も型にはまっていられないので、その場で感じたことを表現するようにしています。特に共演の多い松尾駿さん(チョコレートプラネット)に助けていただく機会が多く、アドリブや間の取り方など、たくさん学ばせていただいています」

 コントでの経験が女優業に生きることもある。先ごろ、出演した舞台で共演者がセリフを間違った際にアドリブを交わし、客席が笑いに包まれた。

 「コントでゾンビ役やおばあちゃん役をやって、吹っ切れた部分があります。度胸がつきましたし、どんなことが起きても動じず、より楽しく演じられるようにはなりました。アドリブ力が磨かれたのかもしれません」

 今後も女優業と笑いの仕事を両立させる意向だが、課題もある。

 「今は芸人さんが発信してくれたアドリブに対して頑張ってリアクションしている感じですが、自分から発信できることがきっとあると思うんです。私はボケかツッコミかと言えば、完全にボケだけれど、時には突っ込みもできるような臨機応変さを身につけていきたいです。女優としては、コメディー作品にも挑戦したいと思っています」

 土曜夜8時はかつて「オレたちひょうきん族」「めちゃ×2イケてるッ!」が放送されたブランド枠。ここで活躍すれば、老若男女から「コントのお姉さん」と称される日が来るかもしれない。

 「そう言ってもらえると、うれしいです。コントから、シリアスな演技まで、幅広く演じられる女優になりたいです」

 ◇高月 彩良(たかつき・さら) 1997年(平9)8月10日生まれ、神奈川県出身の24歳。昨年11月公開の映画「水上のフライト」や今年1月放送のフジテレビのドラマ「教場2」、9月から放送されたTBS系のドラマ「トーキョー製麺所」などに出演。身長168センチ。特技は水泳、歌。

 ◆牧 元一(まき・もとかず) 編集局デジタル編集部専門委員。芸能取材歴30年以上。現在は主にテレビやラジオを担当。

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