橋下徹氏 菅首相の“演出なし”スタイルに「僕みたいな口八丁手八丁のスタイルは嫌なんです」

[ 2021年8月23日 22:06 ]

元大阪市長で弁護士の橋下徹氏
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 元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏(52)が23日放送の「BSフジLIVEプライムニュース」(月~金曜後8・00)に出演し、菅義偉首相の“政治スタイル”について自身の見解を語った。

 22日に行われた横浜市長選。前国家公安委員長の小此木八郎氏(56)が菅義偉首相全面支援のもと、出馬したが、まさかの惨敗。スタジオでは、この日、菅首相が「私は時期が来れば出馬させていただくのは当然だという趣旨の話をさせていただきましたが、その考え方に代わりはありません」と横浜市長選の結果に関わらず、総裁選への出馬の意思は変わらないといった会見のVTRを流した。また菅内閣の支持率がFNNの世論調査によると、先月から6.9ポイント下がり32.1%となったことも伝えた。

 橋下氏は菅首相が行った携帯電話の値下げ、福島第一原発の処理水を海洋放出、新型コロナウイルスのワクチン接種の1日当たり140万回などの数々の政策に「菅さんしかできない」と評価。「菅さんは正解だと決まったことに関しては、霞が関の尻を叩いて、それを実現するのは物凄い得意」と分析している。だが「やっぱり、ずっと見てて菅さんが不得意だなって、この番組でも何回も言わさせていただいてますけど、賛否が激しい問題に関して決定するプロセス。そのプロセスの踏み方が、やっぱり上手じゃない。いきなり決めてしまうから」とした。

 「GoToトラベル」や「東京オリンピック開催」など「賛否が激しい問題だからこそ、論客を集めたフルのオープンの会議で激しく議論させて、菅さんが全部広報、スピーカーにならなくていい。そういう論客たちにフルオープンで議論させて、僕らみたいなコメンテーターが色んな立場からその解説をする。そうやって国民に伝えていきながら、最後、菅さんが賛否激しい問題について苦渋の決断で決めたってなれば、100%の答えなんかないんだから、国民もある程度『まぁしようがないか』となる」と私見を述べた。

 政治には“演出”も必要となるという橋下氏は「菅さんは、パフォーマンスとか、そういうのは嫌いなんですよ。僕みたいな口八丁手八丁のスタイルは嫌なんです。真面目に仕事、仕事師としてやり切るというのが菅さんの政治家像。民主国家において、トップを張ろうと思ったら口八丁手八丁が必要なんですよ。菅さんは嫌いだから、あえてやらないという風になってたんでしょうけど、ここまできたら誰かが軍師、策士、演出家、その人たちが上手いことやって。菅さん自身ができないなら、周りが賛成派、反対派に分かれながらでもね、そういう意思決定のプロセスを見せるっていうのを誰かがやってあげないと」と訴えた。

 また、菅首相の会見での受け答えや、途中で打ち切ることについては「菅さんの答え方、誰に文面を用意させているのかわかりませんけども、どう考えても真正面から答えてないという印象が伝わってしまう。そこが本当にもったいない」と語っている。

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2021年8月23日のニュース