アグネス・チャン48年ぶり映画出演  監督“ダメ元”オファーも日中韓合作コンセプトに共感

[ 2021年5月24日 05:00 ]

映画「湖底の空」で童話作家を演じるアグネス・チャン
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 歌手のアグネス・チャン(65)が48年ぶりに映画に出演した。日本・中国・韓国合作映画「湖底の空」(監督佐藤智也、6月12日公開)に特別出演。1973年にザ・ドリフターズ主演の「大事件だよ全員集合!!」に歌手役で出て以来の銀幕となる。73年といえばデビュー翌年で、♪い眠りしたのね いつか――で始まる3枚目のシングル「草原の輝き」が大ヒットしたころだ。

 「湖底の空」は、日本と韓国のハーフの女性イラストレーターが、上海で日本人の出版社社員と出会い、心の傷を癒やしていくヒューマンドラマ。アグネスは、主人公のイラストを挿絵に採用して後押しする上海の人気童話作家を演じている。佐藤監督は「品のある役で、中国語の朗読で印象を残さなければならなかったので、何のつてもないまま所属事務所に電話をする暴挙に出た」とオファー当時を振り返る。アグネスは脚本を読み「物語も面白いし、役者さんも素晴らしい。日本、韓国、中国の役者さんが一堂に会して、心を一つにして作品を作り上げていくことが一番有意義」と快諾した。

 劇中では童話を読むナレーションも担当。「いろいろな国で上映されて、皆さんが感動したり驚いたりエンジョイしたりすると、皆おんなじなんだなあと実感すると思うんですね。まさしく国と国の間の友好活動の一つだと思います」と期待した。

 構想から10年の歳月をかけ完成させた佐藤監督は「ご自分でセリフも考えてくださる献身的な熱演でした。アグネスさんがおっしゃるように国境やいろいろな境界を超えて、人の心に届いてくれたらと願います」と感謝した。

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