マヂラブ・野田クリスタル“論争”再び!? 今秋キングオブコントで史上初“3冠”へ

[ 2021年2月9日 06:20 ]

「キングオブコント」で3冠に挑む「マヂカルラブリー」野田クリスタル(左)と相方の村上
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 昨年、漫才日本一決定戦「M―1グランプリ」とピン芸日本一を決める「R―1ぐらんぷり」を制したお笑いコンビ「マヂカルラブリー」の野田クリスタル(34)が、今年のコント日本一決定戦「キングオブコント2021」で史上初となる3冠に挑む。野田は本紙の電話取材に「3冠が見えたらゾクゾクする。もう一度ゾクゾクを味わいたい」と話した。

 R―1では、自作のテレビゲームをプレーするネタがネット上で賛否両論となり、M―1では、ボケの野田がほぼ言葉を発せず、動きだけで笑いをとるスタイルが「漫才か、漫才じゃないか」という論争を巻き起こした。

 従来の枠にとらわれないスケールでお笑い界に新風を起こしている野田は、今秋開催予定のキングオブコント(KOC)を前に「今度は“お笑いなのか、お笑いじゃないか”という議論になるかもしれないですね」と、さらなる常識破壊の可能性をほのめかした。

 相方の村上(36)は「年齢制限がない大会なので、いったん休憩して3~4年後に出ることも考えたけど、流れが来てる今年が優勝のチャンスとも思う」と話した。

 M―1優勝を機に大ブレーク。野田は「11月から休んでない」と多忙を極める。R―1を先に制した野田の人気が先行していたが、村上も、本名が鈴木なのに芸名が村上という謎の行動や、やさぐれ生活に脚光が当たり、昭和の薫りがする芸人として急上昇中だ。

 この日の取材も、タクシー移動の合間しか時間がなかったほど。ネタを考える暇もないという。野田は「元々、構想が固まるのはわりと直前ですが、6~7月になった時今くらいの仕事量だとつらいです」と話す。コントの新ネタは現状一本もないが、それでも「1本できたら、自信が湧いてくる」と前向きに臨む。

 縛りが少ないコントはマヂカルに合ったジャンルだが、意外にも過去の決勝進出は2018年の1度だけ。野田は「2冠を獲って、決勝に行くのが当然みたいになってる。コントは好きだから、のびのびやっているつもりなんですが、ずっと2回戦落ちとかだった。ムズい大会」と気を引き締める。決勝までは遠く険しい道のりだ。

 同じくM―1、R―1の2冠を保持する粗品(28)の「霜降り明星」が出場すれば“3冠バトル”となる可能性もある。野田は「決勝となれば周りは全員凄い。コント師の方が強いし、もし霜降りが決勝にいても、3冠争いという間合いにはならないと思う」としつつ「KOCを優勝して、賞レースを離れたいですね」と、“お笑い王”になることを狙っている。

 【マヂカルラブリー】
 ◆野田 クリスタル(本名野田光=のだ・ひかる)1986年(昭61)11月28日生まれ、横浜市出身の34歳。ボケ担当。
 ◆村上(本名鈴木崇裕=すずき・たかひろ)1984年(昭59)10月15日生まれ、愛知県新城市出身の36歳。ツッコミ担当。
 吉本興業所属。07年2月にコンビ結成。野田の趣味は筋トレで、週5日のジム通いが日課。村上は一晩でレモンサワーを12リットル飲んだという逸話を持つ、大の酒好き。

 ▽キングオブコント 優勝賞金1000万円を懸けたコント日本一決定戦でプロ・アマ問わず参加できる。審査基準は「とにかく面白いコント芸」。過去の決勝戦では予選を勝ち抜いた10組が進出し、ファーストステージでネタを披露。3組がファイナルステージに駒を進め、2本のネタの合計得点が最も高い組が優勝となる。

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2021年2月9日のニュース