「麒麟がくる」坂東玉三郎 圧倒的な存在感!光秀に勅命「帝の心情がこぼれ出るような回」(ネタバレ有)

[ 2021年1月18日 06:30 ]

大河ドラマ「麒麟がくる」第41話。正親町帝(坂東玉三郎・奥)と明智光秀(長谷川博己)(C)NHK
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 歌舞伎俳優の坂東玉三郎(70)が17日に放送されたNHK大河ドラマ「麒麟がくる」(日曜後8・00)第41話で圧倒的な存在感を示した。

 俳優の長谷川博己(43)が主演を務める大河ドラマ59作目。第29作「太平記」(1991年)を手掛けた名手・池端俊策氏(75)のオリジナル脚本で、智将・明智光秀を大河初の主役に据え、その謎めいた半生を描く。

 第41話は「月にのぼる者」。大坂本願寺、丹波と、終わりの見えない戦に追われる光秀(長谷川)。追放された将軍・義昭(滝藤賢一)は、諸国の大名に対し「信長(染谷将太)を倒し、幕府を再興せよ」と御内書を送り続けており、事態は混迷を極めていた。そして、秀吉(佐々木蔵之介)が光秀を訪ねる。光秀は自分に密偵をはべらせ、行方不明の名茶器「平蜘蛛(平雲)」を隠し持っていることを信長に報告し、さも裏切ったかのように仕向けた調略について秀吉を問いただす…という展開。

 玉三郎が演じるのは、正親町天皇役。この日は光秀と月見。不老不死のまま月に閉じ込められた「桂男」の逸話を持ち出し「朕はこれまで数多の武士たちがあの月へのぼるのを見て参った。そして皆、この下界へ帰ってくる者はなかった。信長はどうか。この後、信長が道を間違えぬよう、しかと見届けよ」と最大のクライマックスと「本能寺の変」(天正10年、1582年)へ布石となるような勅命を与えた。

 玉三郎は番組公式ツイッターを通じ「帝の心情がこぼれ出るような回でした。信長は、さまざまな意味で自分を失っているのです。だから光秀に、頼むよ、と。『力のある者はみな月に上りたがる。しかし下界に戻ってきた者はいなかった』。世を俯瞰して見ている帝の心情は、この言葉に尽きるのではないでしょうか」と振り返った。

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2021年1月18日のニュース