市川海老蔵 藤十郎さん訃報に「素敵な大先輩で憧れです」 歌舞伎界にとって「とても大変な損失」

[ 2020年11月15日 15:20 ]

市川海老蔵
Photo By スポニチ

 歌舞伎俳優の市川海老蔵(42)が15日、自身のブログを更新し、12日に老衰のため死去した、上方歌舞伎の第一人者で人間国宝の坂田藤十郎さん(享年88)を追悼した。

 海老蔵はこの日朝、「昨晩は とても哀しい知らせが、山城屋のおじ様が天に召されたと伺いました」と藤十郎さんの訃報に触れた。「私もおじ様には可愛がって頂きました。思い出にあるのは おじ様が鴈治郎の時に 赤坂の会員制のレストランに招待してくださり 実は坂田藤十郎という名跡を襲名を考えているのだよ、と若輩者の私に熱くお話になってくださったり、角力場の長吉を教えてくださったり、役者としての攻めの思考姿勢を強烈に私見せて下さりました。素敵な大先輩で憧れです。若い頃は映画でも有名にて 電車に乗れなかったという話を聞き いつか私もそのくらい有名になりたい。と思わせてくださった先輩です」と思いをつづった。

 さらに「そして 父十二代目とも公私共に 親しくしていました」と、2013年に亡くなった父・十二代目市川團十郎さん(享年66)との関係にも触れ「プライベートでのお食事。舞台での共演。父はいつもおじ様の事を尊敬していて おじ様の芝居の事を私にも話してくれました。父がそういう話をするのは珍しい事でしたから 記憶にしっかり残っています」と懐かしんだ。

 「曽根崎心中に河庄に葛の葉、おじ様を越える方はおそらく 当面出てこない。歌舞伎界にとり とても大変な損失です。心からお悔やみ申し上げます」と追悼した。

 また、この日午後、「稽古」のタイトルでもブログを更新。「私の弁慶 から楽屋へ 私の海老蔵襲名のおり 山城屋のおじ様が義経をなさってくださった事 今日イナオリにて 思い出し、誠に泣けました」と、自身の海老蔵襲名時のエピソードを明かし、稽古で思わず涙を流したことを明かした。

続きを表示

2020年11月15日のニュース