扇千景さん、60年以上連れ添った藤十郎さんしのぶ「最後まで芸に生きた人でした」

[ 2020年11月15日 15:20 ]

坂田藤十郎さんと扇千景さん
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 12日に死去した歌舞伎俳優坂田藤十郎さんについて、妻で元俳優、元参院議長の扇千景さんが15日、共同通信の取材に応じ「芸のために生まれ、役者として最後まで芸に生きた人でした」と60年以上連れ添った伴侶をしのんだ。

 扇さんによると、藤十郎さんが入院していた東京都内の病院に呼ばれ、病室に駆け付けたところ「寝てるんだなと思ったら、目の前ですーっと息を引き取った」という。扇さんは「病院の方からは『どこも痛くないし、苦しくないですよ。大往生です』と言われました」と語った。

 藤十郎さんの俳優人生を「初舞台から昨年12月の京都・南座まで舞台を休んだことのない人。恵まれていました」と振り返った。一方、日常生活について「昔から電気一つつけるのもおぼつかないような、芝居以外のことは何もできない、芝居だけの人でした」と話し、「(皆さま)お世話になりました。ありがとうございました」と感謝の言葉を述べた。

 関係者によると、藤十郎さんは昨年12月、南座の舞台に出演中、腰をけがし、予定していた今年1月の大阪松竹座の舞台を休演。今年に入ってから腰や他の病気の治療のため入院していたという。

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2020年11月15日のニュース