藤井猛九段うなった!藤井棋聖の“得”積み重ねた差し回し

[ 2020年7月19日 05:30 ]

日本シリーズJT杯1回戦 ( 2020年7月18日 )

藤井猛九段
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 JT杯の解説を藤井猛九段(49)が務めた。藤井猛は同姓だけでなく、1998年に谷川浩司竜王との竜王戦でタイトル戦に初挑戦し奪取した経歴で知られる。終局後「自然に自然に押していく。ほんのわずかな得を生かして勝ちへ結びつける指し回しがうまい」と称えた。

 特別、菅井に悪手があったわけではないとする103手の戦い。ただ「相穴熊の将棋は、遊び駒があると差がつきやすい」と指摘する。囲いから、単騎離れた菅井銀が負担になったとの見立てで、着実に駒得を重ねた藤井聡の構想に対し、75手目時点で「はっきり先手優勢」と断じた。

 藤井聡に対して棋聖を奪取した16日の第4局直前、本紙取材に「多少生意気なくらいに」とアドバイス。大舞台にも萎縮することなく振る舞うよう助言を送った。平成以降のタイトル初挑戦は第4局まで計34人が挑み、成功が6人にとどまった歴史があった。「派手な手はなくても一手指すごとに確実に差が広がる。的確な手が刺さる」。老成した17歳の強さをそう分析した。

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