桑田佳祐「疾病退散」唱!サザン初無観客ライブ、横アリに“50万人動員”

[ 2020年6月26日 05:30 ]

横浜アリーナで無観客配信ライブを行ったサザンオールスターズ。「東京VICTORY」の時には聖火台も登場
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 ロックバンド「サザンオールスターズ」がデビュー記念日の25日、横浜アリーナで初の無観客配信ライブを行った。ファンやスタッフ、医療従事者への感謝を伝えることを目的とした公演。コロナ禍でできる最大限の演出で、主催者側の推計で約50万人の“観客”が楽しんだ。

 無観客だろうが、妥協は一切しない。ステージセットはこの日のために特設。バンドはフルメンバー編成で、スタッフも通常時と同じ400人態勢。桑田佳祐(64)も最初から最後まで観客を意識したパフォーマンスで、客席に向けて「スタンド~!アリーナ~!画面越しの皆さま~!」と声を張り上げた。飲酒中のファンを念頭に「飲み過ぎだと!離れなさい!ディスタンス!」と笑わせた。

 無観客の会場を最大限に利用し、カメラ40台を設置。ステージ上空を動くカメラなどで迫力たっぷりの映像を届けた。「東京VICTORY」の時には聖火台に火がともされた。演出もコロナ禍ならでは。「マンピーのG★SPOT」の歌唱時に桑田が装着した“ハゲヅラ”にはアマビエのイラストと「疫病退散!!」とコロナ終息を願う文字が。水着ダンサーもマスク姿。ソーシャルディスタンス維持のため近づけずに、桑田は寂しそうな表情を浮かべていた。

 有料での配信ライブとしては過去にない規模。ライブの中止が相次ぐ音楽業界にとっても明るい話題だ。サザンが開催を決めた理由の一つは、コロナの影響で仕事を失ったスタッフが周りに多数いたことだった。この先の願いはいつも通りのライブを観客の前でやることだ。

 最後の最後に「ファンの皆さんがいないと寂しい」と本音を漏らした桑田。そのためにも、今は耐える時。本編ラストのデビュー曲「勝手にシンドバッド」の歌詞を替えて、メッセージを託した。「いつになればコロナが収束するのかな!?お互いにそれまではグッと我慢の暮らし続けましょう!!」。一日も早いファンとの再会を楽しみにしている。

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