藤井七段、永瀬2冠と激突 王位戦挑戦者決定戦 なるかダブルタイトル戦出場

[ 2020年6月23日 10:15 ]

永瀬拓矢2冠(左)藤井聡太七段(右)(代表撮影・日本将棋連盟)
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 将棋の第61期王位戦挑戦者決定戦が23日、東京都渋谷区の将棋会館で午前10時から始まった。

 対戦カードは紅組優勝・永瀬拓矢2冠(27)=叡王、王座=―白組優勝・藤井聡太七段(17)。ともに挑戦者決定リーグを5戦全勝で勝ち上がっての激突となった。

 対局開始前に振り駒が行われ、と金3枚で先手は藤井に決定した。勝者は例年7月上旬に始まる7番勝負で木村一基王位(47)と対戦する。

 永瀬、藤井の両者は練習将棋を指す間柄として有名。藤井は最新スペックのパソコンに最強ソフトを走らせて研究を進める現代っ子の一面があるが、「本番の対局相手は人間なので」と、永瀬とのスパーリングも重視している。対する永瀬は藤井との叩きあいを開始してから成績を伸ばし、無冠状態から昨年一気に叡王と王座を奪取。「藤井さんにここまで引き上げていただいた」と明かすなど、ともに相手を尊敬する間柄だ。

 3年前の非公式戦で勝利を収めていた永瀬は、6月4日に行われた棋聖戦挑戦者決定戦で藤井と公式戦初対決。序盤は事前研究の成果で藤井にプレッシャーをかける展開だったものの、藤井の放った好打にひるんで思わず緩手を指し、最後は土俵を割ってしまった。

 19日ぶりの手合となったこの日も、タイトル戦出場決定戦という因縁の対決。永瀬は中1日、藤井は中2日での対局だ。藤井にとっては史上最年少タイトル挑戦となった棋聖戦に続くダブルタイトル戦出場も懸かっている。持ち時間は各4時間で、40分間の昼食休憩を挟み、互いがフルに消費した場合は、午後7時以降の終局が予想される。

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2020年6月23日のニュース