三遊亭小遊三 煙で辺り真っ白…逃げようと思った聖火ランナー

[ 2019年10月14日 11:00 ]

1964年tokyo あの人は今…

1964年東京五輪で聖火ランナーを務めた三遊亭小遊三
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 【落語家・三遊亭小遊三(72)】僕は1964年の東京五輪で聖火ランナーに選ばれたんですよ。担当したのは山梨69区。1.2キロの距離で、ちょうど(地元では有名な)猿橋を走っていたので新聞にも載りました。当時はだいたい運動部のキャプテンが聖火ランナーに選ばれて、うちの学校からは4人。僕は卓球部のキャプテンで、品行方正だったから選ばれたんですよ(笑い)。高校生ですから、世の中のことよりも自分のこと。勉強、部活、女で忙しいから面倒くさいなという気持ちはありましたね。でもこうやって取材にも来てもらえるし大きな財産ですよ。

 走っている時は緊張もなにもありませんが、火をもらうのは初めてでしたから驚きました。ぶわっと煙が凄くて、辺りが真っ白になっちゃって思わず逃げようと思ったくらいです。ただ僕が次のランナーに火を渡す所は誰も人がいない場所で、それならもっと走らせろよ、と思いましたね。

 来年の五輪では、市民がランナーに応募する制度みたいですね。200メートルと聞きましたが、それならトーチを投げた方が早いよね。僕はファンとして応援するだけです。でも、断れない所から(ランナーの)オファーが来たら、それはやるしかないですよね。

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